Honda Orthopaedic clinic honda tadashi ver2000/11/18
1)臓器移植は、たとえば一番多い、腎移植でも年間600例程度である。移植は症例数は多くはない。財政的にはあまり問題が大きくはならないか。ただ個人で負担する額は3000-4000万程度と非常に大きい。遺伝子治療は予測としては1兆円を超える可能性が高い。またどんどん増えていくものと思われる。
2)高額医療は増えつづけている
3)老人医療費は介護保険も始まり減少傾向にはある
参考文献
○高度先進医療
超高額医療費」は過去最高90件
健康保険組合連合会は4月27日、11年度の高額医療交付金交付事業に申請され た医療費のうち1か月の医療費が1000万円を超える「超高額医療費」が90件(対 前年比18件増)になったと発表した。初めて1000万円超医療費が発生した昭和55 年度以降で最高件数となる。うち1500万円を超える医療費も19件(同12件増)と 急増している。 医療費が月1000万円以上となる超高額医療費件数の年次推移をみると、7年度 =38件、8年度=67件、9年度=72件、10年度=72件、11年度=90件となり、8 年度を境に急増していることがわかる。これらについての要因分析は行われてい ないが、ひとつの見方としては8年度の診療報酬改定で行った診療所と病院の機 能分化、看護料の充実、さらには心臓手術や先天性心臓疾患への技術料評価など が高額医療費の件数を増加させたひとつの要因とも指摘される。
施設別の医療費
老人医療費に占める老人診療費は、90年においては93.9%であったが、96年には84.5%に低下している。
現在有力なのは日医の自立投資である
内容は
1)民間保険の導入と混合診療に反対する
2)遺伝子治療や臓器移植など先進医療は新保険の対象にし、一般医療は従来の皆保険でカバーするという提言である。
自己負担増は受診抑制につながる 。2階建て方式となる、混合診療に反対する。自立投資は「平屋が2軒」で入り口は別。
その結果
1)実質的には保険料の引き上げになる
2)新保険を民間保険(任意保険)にした場合には、皆保険(強制保険)のみの人は、先進医療を受けることができない。
ただし、現在でも、遺伝子治療や臓器移植は、実験的段階にあることもでもあり、自費となっている。現在、実験段階の先進医療の一部は、特定療養費制度(限定付きの混合診療)として、例外的に皆保険でカバーする仕組みがある。この仕組みは、先進医療を一般医療(皆保険)にシフトするプロセスとして機能しており、先進医療を皆保険の対象に組入れることは、一般医療の財源を圧迫し、従来の一般医療分の診療報酬引下げを誘因になる。保険が別なら、これを回避できるのだ。
3)医療のパイの増大。総財源枠の拡大にはなる
若干論議は必要であろう。
参考文献