▼Q73.試合前の食べ物について。
(サッカー)
試合直前および試合中に最大の機能を発揮するための食事
の留意点について。
(トレーニング期間の食事の取り方の留意点について前項を参照)
A: 競技種目の運動強度と量、継続時間、環境温度、湿度などの要素が食餌の選択
を左右する因子である。それに応じてエネルギー源や栄養素の選択と量の問題、水分
摂取の問題、食事摂取後の体温上昇の問題、消化器への負担などに対策をたてる。
1.短時間の競技種目では、試合前には消化器に負担の少ないバランスのとれた軽い
食事を原則として問題はない。
2.試合前の食事は2時間前には済ませておくのが望ましい。
3.高蛋白食は食事後の体温上昇が著しいので、体温の過剰な上昇を嫌うマラソンな
どでは不適当とされている。逆に寒冷環境下での競技ではほどよい蛋白質の食事はウ
ォームアップを助ける可能性も指摘されている。
4.発汗を伴う競技や暑熱環境下では水分とミネラルの摂取が特に重要である。運動
選手の口渇感覚はしばしば実際の身体の水分要求量を下回るためにあてにならない。
常日頃から競技前後の体重減少を記録しておき、適切にかつ適量ずつ補うように対策
をたてる。
5.1時間半ないし2時間を超えるような持久的競技ではグリコーゲンローディング
も試みられている。しかしクリコーゲンの蓄積は水分蓄積、体重増加、筋肉の硬直感
、心電図異常、胸痛の発生などのマイナス面が発生する可能性があることを忘れては
ならない。