Q51.捻挫、突き指等のテーピング方法。
A:関節の場所や部位により方法は異なる。膝関節と足関節について述べる。
膝関節のテーピングによる治療の適応は新鮮外傷1度、すなわち動揺性のないも
のに限定。
軽く膝を曲げて、大腿部に力をいれた状態でおこなう。ノリスプレーをかけてから
アンダーラップを巻く。続いてアンカーを大腿上端(A)と下腿の下端(B)に巻く
。内側の場合はアンカーBからAに向かって 1.5インチテープを内側側副靭帯の上を
確実に通るように貼る(テープC)。テープの下半分は下腿と平行にする。同様に今
度はテープの上半分が大腿に平行になるように貼る(テープD)。テープCとDは関
節裂隙の上で交差するようにする。
足関節では、足関節を直角に保持するように力をいれておく。スプレーをかけてか
ら、アンダーラップを巻き、下腿の下1/3と足部中央にアンカーテープを巻く。続
いて上のアンカーの内側から始め、下腿を通り足底を回って外果へいき、下腿を上が
ってアンカーの外側で終わる(スターアップと言う)。今度は下のアンカー外側から
アキレス腱を回ってアンカー内側に終わる(ホースシュー言う)。同様にスターアッ
プとホースシューを少しずつずらしながら重ね巻きする(3枚)。さらにホースシュ
ーに続いて前方が開いたU字形テープを下腿に貼ってスターアップを押さえる。最後
にロックテープをアンカーテープの上に貼って終了。
突き指のテーピングも部位、受傷機転により異なる。一般には過伸展障害は屈曲位
、過屈曲障害は伸展位にして固定する。ここでは最も簡単な固定法として、となりの
指と一緒に固定する方法を述べる。最も小さい指や、 DIP関節を固定するのによい。
指は伸展位として損傷関節を挟んで上下で一本の指を 0.5インチのテープで巻いて固
定する。