▼Q27.小学生に多いスポーツ障害とその要因。
Q28.各種目にみられがちな児童のスポーツ障害。 A:1)腰部障害
サッカ−と野球が2大原因種目で、初期の腰椎分離症、終板障害及びいわゆる腰痛
症がある。椎間板ヘルニアは高校生から、肉離れ、捻挫、靭帯損傷が原因の腰痛も中
学生以下は少なく、同様に高校生から増えてくる。腰部障害の原因としてはオ−バ−
ユ−スがあげられる。
2)骨端炎
オスグット・シュラッテル病と踵骨々端炎がある。
a)オスグット・シュラッテル病
膝の前面、脛骨結節の痛みで、ジャンプにより大腿四頭筋の筋力が強いために起
こる。8〜12才位の男子に多く、過度の練習障害の一つである。
b)踵骨々端炎
アキレス腱付着部の踵骨骨端の痛みで、ジャンプによる下腿三頭筋の収縮力が原
因で、やはり過度の練習によることが多い。
3)野球肘
野球の投球動作による障害の一つ。上腕骨小頭関節軟骨の損傷で、多くは10才頃か
ら徐々に発生し、11〜12才になって完全に関節運動の制限があらわれる。投球しすぎ
が主な原因で、大半は投手、次いで捕手が多く、この2つのポジションで8割以上を
占めると言われる。
野球肩の発生は15、16才がピークで、肩の痛みと投球フォ−ムの変化に注意を払う
必要がある。
4)慢性内科的スポ−ツ障害
代表的なものとして、女子に好発するスポ−ツ貧血がある。競技成績の低下、疲れ
易くなるなどの症状が出てくる。多くはオ−バートレ−ニングによるもので、小学生
高学年では注意が必要である。