ICD10病名について

ver:2009/4/15
since2007/10/240 By T.Honda

推奨


ICD10コード対応について
傷病名を厚労省の指定する病名(=標準病名ICD10対応)に変更する必要はありません。あくまで「推奨」であり「義務」ではありません。 40%などの、数値目標もいっさいありません。
1)義務ではないからわざわざ途中対応する必要はありません。
どうしても変更したい場合には月日を付けて変更する
2)僅かな差異であれば途中変更でも返戻の対象にはならない。
 危惧するならコードの途中変更の由をコメント欄に記載する
3)ICD10対応により適応病名が違っても柔軟に対処する
4)コメント行  1つは38文字である。ただし複数作れる。38*必要分 作れる
長大で面倒であれば紙で提出する。

参考文献
http://orca-box.good-day.co.jp/download/documents/reseden_manual.pdf
1: 患者病名の継続性について レセ電にするためには病名をICD10 コードの病名か、ICD10 コードに準拠した病名にする必要があります。病名を変更し、前月のレセプトと病名が異なる結果になっても、わずかな表現の差異であれば、返戻の対象にはならないとのことです。(大阪府社保支払基金とのやりとりから)各支払基金/国保連にご確認ください。
2: 独自病名の扱いについて
レセ電にするためには原則的に病名をICD10 コードに準拠した病名にする必要がありますが、ICD10 コードに無い病名は例外としてコード0000999を使用する事が認められます。日レセの診療入力画面で「編集病名」と表示された場合、0000999のコードが割り当てられます。
http://www.geocities.jp/gifujibika/doc/2006191.doc
Q26.生活習慣病管理料において対象疾患の1つが「高脂血症」から「脂質異常症」に変更されているが,高脂血症という病名がなくなるのか。
A26.ICD−10(国際疾病分類)が変更になったことに対応して診療報酬点数表上変更された。薬剤の効能・効果で用いる病名については,準用して使用してよいことという取り扱いをしており,従前の「高脂血症」でも新たな「脂質異常症」でも同様に扱う。
http://www.kokuhoren-hyogo.or.jp/0005iryo-kikan/recept/contentsrecept02.asp
Q3  症状詳記のコメントは媒体に書き込みができるのですか。
A3
1)摘要欄に記載するコメント(38文字以内)であれば、レセプト電算処理システムのコメントコード(自由に文字を入力できる領域)を利用して、単一でまたは複数組み合わせて使用することにより、磁気媒体に記録することができます。
2)コメントコード等により記入しきれない場合は、従来どおり紙ベースで提出することとなっており、その際は、患者を特定できる情報(氏名、診療月分、本人・家族の別、入院・入院外の別、保険者番号等)の記載をお願いします。

レセプト病名


レセプトオンライン化では病名はICD10準拠であることを求められます。(レセプト標準病名は任意)
 韓国では全て病名がコード化された標準病名(ICD10)ですが、日本では標準病名以外の任意病名(未コード病名)がレセ電算で認められています。むりやり「病名のコード化」をする必要はありません。任意病名を「ワープロ病名」ということもあります。

コード化の現状:国民健康保険中央会2007年9月
未コード化傷病名。ICD10に準拠されたコードです。いまだ3割、4割のレベルでの未コード化傷病が出てくる

病名のICD10変換ソフト
フリーsoft「病名くん」
http://www.dis.h.u-tokyo.ac.jp/byomei/byomei-kun/index.html
三重大学病院 ICD10コード検索 国際疾病分類第10版
http://s2001.medic.mie-u.ac.jp/icd/
ICD-10検索 Win(Windows95/98/Me / ビジネス)
http://www.vector.co.jp/soft/dl/win95/business/se196368.html
ICD-10検索 Mac(Macintosh / ビジネス)
http://www.vector.co.jp/soft/dl/mac/business/se195696.html

厚生労働省:電子点数表(医科診療報酬点数表)について
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=117135
まずは、平成18年度診療報酬改定と合わせ、医科診療報酬点数表について、一部の項目を電子点数表として作成した暫定版

長崎県保険医協会「レセ電病名変換ソフト」(無料)
http://www2.nim.co.jp/rece999/mz1.html
任意病名(未コード病名)には共通の任意病名コード0000999がつきます。

レセプト病名と薬剤適応名の不一致


レセプト標準病名と薬剤適応名の不一致
 電子レセプトの病名と薬事法承認事項の病名の不一致に関して、傷病名の記載は「ICD10 コード」か「厚生省コード」に準拠して選択することが一般的だが、コード病名と薬事法承認事項に記載されている傷病名が合致しない、あるいはコード病名に未収載の病名が多く存在するとの質問に対し、審査委員の判断によるが、同等の病名があれば認める」とする県が多かったが、「一部返戻もあり得る」とする県もあった。すでに保険局が平成16 年7 月9 日、従来通り適切に、すなわち保険適用にすべきという通知を出した。

山口県医師会報
http://www.yamaguchi.med.or.jp/kaihou/pdf/1727.pdf

薬の適応外処方


薬の適応外処方
薬の適応外処方は合理的であれば医師の裁量である
159参厚生労働委員会2号平成16年03月18日

○武見敬三君
 さて、まず最初にお尋ねをさせていただきたいことは、これはやはり、医療というものを考えたときに、医師は患者に対して最善の治療を行うということがやはり大原則でなければいけない。そして、その最善の原則ということを考えたときに、医師と患者との間において人間関係に基づく信頼関係というものがまずその根底になければならないし、その信頼関係に基づいて医師及び患者側にそれぞれ選択の自由というものがきちんと確保され、それが常に医学、医療の進歩と、この我が国における公的医療保険を通じ、現物給付という形で行われる治療の内容というものを結合させて、そして常にその時代、状況の中で最善の治療が行えるように常に努力をする、これは私は厚生行政の中の基本でなければいけないと思います。そして、そのことを考えたときに、言わば象徴的な課題と思われるものが適応外処方の問題であります。既に、この参議院厚生労働委員会の中で私、大臣に、これは二〇〇二年の十一月十四日、この委員会で私、実は既に質問をさせていただいております。
 これは、昭和五十五年に支払基金の理事長あてに当時の保険局長の通達がなされておりまして、そこで、こうした適応外処方について、画一的にこれを審査するような形はあってはならないということについての確認を当時の真野保険局長にしていただいたものであります。
 坂口大臣からも、こうした適応外処方については、これレセプトで保険請求をするときに、その内容について一文、説明書きを書いておいてほしいということをそのとき私は言われました。それは誠にもっともなことだろうと思います。そこで、改めて今、今日の時点において、この適応外処方の問題について、厚生労働大臣のこうした御認識は全く変わっていないのか、あるいは変わられたのか、改めてその点についての御質問をまずさせていただきたいと思います。

○国務大臣(坂口力君)
 たしか、以前に御質問を受けたことがあったというふうに今ふと思い出しているわけでございますが、医師の裁量権というものは認められなければならないというふうに思っておりますし、考え方は変わっておりません。裁量権を認めた上でルールを作っていくということだと思っております。

○武見敬三君
その具体的中身について、画一的な審査は行うことがないという点、これ当時の真野保険局長の答弁の内容があるわけでありまして、現保険局長の辻さんも、その点はよく真野局長の当時の答弁の内容は御理解されていると思いますが、あの真野保険局長の答弁の内容はそのまま今の保険局長の御認識と同じというふうに考えてよろしいですか。

○政府参考人(辻哲夫君)
御指摘のとおり、同じでございます。
基金もケースバイケースで明記。

医薬品の適応外使用
http://www.ssk.or.jp/sinsa/yakuzai/index.html
○適応外使用に係る医療用医薬品の取扱いについて
(平成一一年二月一日)(研第四号・医薬審第一〇四号) これら適応外使用に係る医療用医薬品であって当該適応外使用に十分な科学的根拠のあるものについて、医療の中でより適切に使用されるためには、当該適応外使用に係る効能若しくは効果又は用法若しくは用量(以下「効能又は効果等」という。)について薬事法による製造又は輸入の承認を受けるべきである。

○法的整合性は来年中にはある程度取られるか
 厚生労働省は8月17日、厚生科学審議会科学技術部会内に設置した「臨床研究の倫理指針に関する専門委員会」08年7月に向けて、見直しの検討を進める。厚労省は、今年11月に中間報告、来年2月のとりまとめを求めました。 国立がんセンター中央病院臨床検査部長・治療管理室長の藤原氏は、臨床研究の推進にはブレーキとしての被験者保護とアクセルとしての臨床研究振興の両面の整備が必要とし、米国やEUでは、被験者保護の規制とともに、臨床研究推進の観点から通常診療費用は保険診療とする措置が取られていると説明、日本でも同様の対応を取るよう主張。多くの委員が賛意を示しました。

第2回厚生科学審議会科学技術部会臨床研究の倫理指針に関する専門委員会
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/vAdmPBigcategory10/4DB0019FC726725749257356002CEC1E?OpenDocument
第1回厚生科学審議会科学技術部会臨床研究の倫理指針に関する専門委員会
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/vAdmPBigcategory/BAFDC3A3D4F2CF364925733E00046D1D?OpenDocument

混合診療の禁止


混合診療は禁止
○療養の給付と直接関係ないサービス等の取扱いについて
(平成17年9月1日)(保医発第0901002号)
3 療養の給付と直接関係ないサービス等とはいえないもの
療養の給付と直接関係ないサービス等とはいえないものとしては、具体的には次に掲げるものが挙げられること。
(3) 新薬、新医療機器、先進医療等に係る費用
ア 薬事法上の承認前の医薬品・医療機器(治験に係るものを除く。)
イ 適応外使用の医薬品(選定療養を除く。)
ウ 保険適用となっていない治療方法(高度先進医療及び先進医療を除く。) 等
医療機関の保険外負担をめぐる通達
http://www.orth.or.jp/seisaku/siryou/kongou/hokengai.html

参考文献


レセプト標準病名について
中央社会保険医療協議会薬価専門部会議事概要
http://www.mhlw.go.jp/shingi/0105/s05163.html
○ 次に「類似薬選定のための薬剤分類」について上田参考人から説明があった。これに関する主な質疑は次のとおり。
(1号側委員より)
・ 1,184分類というのは、薬理作用2の分類数になるのか。また、傷病 名、適応症が書いているが、この傷病名はICD10とか、例えばそういうも のを使っているのか。
(上田参考人)
・ 表に横線が引いてあるが、左端から右端までずっと線が行き渡っているところが一つのグループという理解をしており、それの数が1,184である。 また、疾患の分類は総務庁の商品分類がありそれに基づいている。それが必ずしも日常使われているICD10とは一致しないだろうと思う。
(1号側委員より)
・ これからのことを考えると、ICD分類とか何かを基本にした方がいいのではないかと思うが、事務局はどう考えているのか。
(事務局より回答)
・ 現時点での分類では、既に承認になっている効能をどのように分類するかという作業をしており、必ずしもICD10等に即したものとはなっていない。
・ ICDはコーディングのルールであり、臨床の現場で使われている病名のすべてについて番号が振られていない可能性がある。ICD10のコーディングだけに着目すると、その他の疾患名となってしまう可能性が高くなり、薬剤の適応症と、ICD10のコーディングは必ずしもマッチできないものではないかと考えている。
(1号側委員より)
・ 納得できない。ICD10の傷病名で死亡診断書は書けということになっているのではないのか。
(事務局より回答)
・ 主な適応症は、薬の承認のときの適応症をもとにまとめられたと理解している。ICD10は、国際疾病分類として、その起点はもともと死亡診断の統計のための分類であり、ICDでは、その他の疾病として分類されてしまうものが多くなるという問題がある。
(1号側委員より)
・ 日本式のシステムの問題点は、日本独自の分類が使われていて、しかも薬の分類についてもコードが3、4種類あることが問題である。薬価基準で使っているコード、支払基金で使っているコード、メーカーで使っているコードとかいろいろある。
(上田参考人より)
・ 分類が商品分類に基づいていると説明したが、適応症については、事務局から説明があったように、薬事法で承認された効能・効果を用いて分類するのが一番適切ではないかと思う。現在承認されている効能・効果と別な名称のつけ方をすると、混乱を起こすのではないか。
(2号側委員より)
・ 薬剤の分類という意味からいえば、非常に検討されてよくできていると思う。要するに、死亡診断書用の疾病分類にこれはどう当てはまるのだという話だろうと思うが、それはまた別の作業をやればいいだけであって、そのためにこの薬剤分類がだめだということとは話が別だと思っている。
・ この分類は、薬価算定のための類似薬の選定の透明化を図るという目的で分類されているので、こういう方法で分類をしないと類似薬の選定の薬価算定のための材料としては整合性がとれなくなる。この分類の目的からいえばこれでいいのではないか。
(中村審議官より)
・ 情報化とかIT化を進める上で、番号がばらばらであるということは非常に問題になっている。この分類も医療のIT化などに対して支障がない形で処理する方向で作業が進められるべきではないかと思う。
(専門委員より)
・ きょう初めてこの分類表を見せていただいたが、産業界の中にも医学、薬学の専門家がおり、十分検討させていただいて、後日また、意見があれば機会をいただきたいと思うので、一定の時間、検討する時間をいただきたい。
(事務局より回答)
・ 本日報告した作業委員会の報告はまだ最終ではない。総会で報告をして、その段階で各メーカー等から幅広く意見をいただいた上で、改めて最終版にする作業を進めていきたいと考えている。
全国医療情報システム連絡協議会第18回定例会議報告
http://www.yuragi.jp/comines/zeni18.asp
ICD10を使用し、臨床検査項目にはJLAC10を採用。
日本語変換辞書
http://www.kyotec.co.jp/products/application/dicapplet.html
最新の標準病名(傷病名)・医薬品名・医療薬用語・医療用医薬品添付文書用語・各種コードなど約100万語を超える見出し語を作成収録しています。また、ICD10コードや各種医薬品コードに対応しているため、専門用語⇔コードの双方向からの変換や、適応症・禁忌症状などから対応医薬品名を表示し、入力することが可能です。

詳論


以下の様々なうごきと緊密に結びついて、総合的なシステムが構築されつつあります。
1)日本の管理医療(IT化の光と影)http://www.orth.or.jp/seisaku/syutyou/managedcare.html
2)日本版マネジドケア:日本における管理医療のための総合システムデザイン。
3)国家医療情報ネットワーク「NHIN」データベース化
4)社会保障カード:データ一元管理の方策
5)レセプトオンライン化:保険者機能強化
6)疾病管理プログラム:患者管理強化
7)総合医について:患者管理強化と開業医の管理強化
8)専門医制度と報酬:成果主義批判:専門医制度の確立による、医師の階層化と管理強化



a)レセプトオンライン化の問題点:日医見解、安全コスト、保険者機能強化
b)ICD10:標準病名とワープロ病名、対応ソフト、査定問題、適応外処方
c)レセプトチェック:対応ソフト、受付事務チェックASP
d)オンライン化と回線:回線、IP−VPN、回線とPCの接続方法、ORCA
e)レセコン未導入医療機関の救済策代行入力、クリアリングハウス事業