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○参考文献
http://www.hoken-i.co.jp/topics/0206.htm
3割負担で公的医療保険は空洞化へ
厚労省の方程式「長瀬指数」でもハッキリ
3割では医療需要の6割が確保されるにすぎず、4割負担だと需要の5割未満となり、公的保険の意味をなさなくなるからです。
これは、厚労省が戦前の内務省時代から採用している長瀬指数(=保険の給付率と医療費の相関を示す)により明らかです。今国会でも「長瀬式」が厚労省側の答弁で登場しています。
具体的には
Y=1−1.6X+0.8X2(エックス二乗)
(Y:医療費の逓減率、X:患者の負担率)で算出されます。
3割負担は「限界」という厚労省ですが、前号の解説の通り、実際は特定療養費の適用拡大で3割超となり、医療保険の空洞化が進行していきます。
3割負担で公的医療保険は空洞化へ
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/khoken-i/syuchou/pages/2003/10/k0310130001.html
■京都医療ウォッチング
「平成14年度医療費の動向」が発表された。
今年1月の実績から協会が長瀬指数を用いて行った推計でも、健保本人の入院外医療費(4月分)は、対前年同月比で17%近く下がるのではないかという数字を出していた。今回出た実績では、これが0・854(約15%)だというのであるから、ほぼ予測通りの医療費引き下げ効果があったということになる。
ご承知のように、長瀬指数というのは、患者さんの窓口負担割合と医療費との相関関係を指数化したもので、窓口負担率を3割にすれば、医療費は10割給付の時に比べて0・592、すなわち6割以下に逓減するという関係を示している。厚労省もこのことはよく承知していて、昨年の健保改悪法案の審議において、患者の窓口負担はこれが限界だ、これ以上増やせば公的医療保険とは言えなくなると言ったほどである。
http://www.hoken-i.co.jp/topics/0212-2.htm
■窓口負担増の手法はおわりと 3割限界の意味
健保3割の審議の最中、厚労省のキーマン、中村審議官(現・老健局長)は「3割負担が限度」といい、成立後、今後は「医療提供体制と診療報酬が主戦場」と各地で講演した。3割限度の意味は二つある。ひとつは3割では医療需要の6割が確保されるにすぎず、4割負担だと需要5五割未満となること(保険自己負担が4割だと、半数以上の人が受診しないで我慢する、ということ)が、長瀬指数(給付率と医療費の相関)で明らかとなっており、公的保険の意味合いがなくなる。つまりは患者負担引き上げの手法は現役世代にはもう使えないということ。もうひとつは国民オール3割統一。すでに74歳以下の前期高齢者の3割負担にむけて、制度改革の基本方針で布石が打たれ、政治折衡の末、2割となっている。
提供体制は療養型病床群などにみるように診療報酬での経済誘導が常套手段。サテライト診療所の規制の話が既にでている。また中村氏は医療費の自然増4.6%分を引き下げた地点が今後の出発点といい、頓挫した「伸び率」管理制に意欲も見せた。
要は診療報酬を通した医療費抑制が今後の中心的手法、「主戦場」ということだ。
平成15年3月15日の経済財政諮問会議では、混合診療解禁、「医療サービス効率化プログラム」の実施と併せ、財務大臣からは2010年に8兆円の公費投入は不可能、診療酬体系の見直しを、と坂口大臣に注文づけられた。この黒幕が財務省。医療費を是が非でも抑制する財務省の姿勢は健在で、そのスタンスは「医療費」は伸びてもいいが、「公的保険」での医療費は抑制するというもの。今後は総枠予算制と「規制緩和」(本格的な混合診療の導入)で抑制すると観測されている。別図は財務省が与党議員や審議会議員の説明用に作成したもの。注目は私的医療の部分。“公的医療は伸びを抑えるので、私的医療で補填”ということである。マイナス改定の介護報酬は医療とは違い、私費補填が可能だ。
このような概況を踏まえふり返る。今次診療報酬改定(平成15年度4月)は、単価引下げと受療行動の抑制がポイントであった。前者は初の本体マイナス改定(固定点数のダウン)であり、後者の代表は投薬期間の無制限化と再診料の逓減制である。また入院も履歴確認と他病院への照会により通算6ヵ月を、全病院が連携をとって「管理」する形が入り、非常にタイトとなった。単価切り下げは質、とりわけ安全性の点で問題が懸念され、過去最高の倒産件数に象徴される経営難も深刻になっている。諮問会議や財政制度審議会が導入を求めた登録医制は、最終的には見送られた。これは、導入しているイギリスでのウエイティングなどの問題が各地で指摘されたためと見られる。
患者の受診減顕著に
http://www.hoken-i.co.jp/topics/0212-2.htm
※長瀬指数‥厚労省が採用している保険の給付率と医療費の相関を示す数値。
JMAPRESSNETWORK第11回日医総研セミナー医療費予測
http://www.jmapress.net/news.php?no=658
厚労省保険局調査課長の石原公一郎氏も診療報酬明細書のような個票データを詳細に分析する必要性は認めたものの、「長瀬式にはいろいろ問題があるだろうが、現在までのところ大きなミスリードはない」と反論した。
http://www.jmari.med.or.jp/research3.php?no=191
医療費自己負担のあり方に関する考察 -メリハリのある政策提示のためにー
日医総研リサーチエッセイ
患者が医療機関窓口で支払う医療費自己負担のあるべき姿を考察した。これまでの制度改正でたびたび自己負担の引き上げが行われてきたが、その導入経緯に科学的根拠はなく、家計の負担を増やしただけである。一律に患者負担を増やすのではなく、十分な費用対効果を検証したうえで、自己負担にメリハリをつけることも可能ではないのか。
http://www.jmari.med.or.jp/research3.php?no=203
国際比較データ取扱いの基本的心得 −財務省提示資料の問題点−
サラリーマン本人3割負担の必要性はあったのか
日医総研セミナー (2003-11-2809:40:00)
http://www.jmapress.net/news.php?no=658
高齢者の医療費自己負担引き上げによる医療費縮減効果は厚生労働省の予測を大幅に上回る5800億円になるとみられ、今年4月にサラリーマン本人の自己負担を3割に引き上げる必要は本当にあったのか−。日医総研(日本医師会のシンクタンク)の客員研究員で大阪大学助教授の鈴木亘氏は27日に開かれた「第11回日医総研セミナー 医療費予測 本当のところはどうなんだ」に、厚労省が医療費の予測に使っている計算式(長瀬式)の妥当性に大きな疑問を投げかけるデータを報告した。
(中略)鈴木氏が進めている長瀬式の検証プロジェクトでは、国民健康保険、組合健康保険の診療報酬明細書のデータを収集。年齢構成や疾病構造の変化など制度改正以外の影響要因を極力排除して、高齢者とサラリーマン本人の自己負担引き上げの医療費縮減効果を統計学的手法で推計した。すると、サラリーマン本人3割負担では1700億円(厚労省試算4300億円)、高齢者1割、2割負担は5800億円(2200億円)となり、高齢者部分だけでも十分な財政効果があったことが示された。
(略) セミナーの総合討論では、ほかの演者からも、「統計的に適正であるかを検証できない式に固執する必要はないのではないか」(山本幸三氏・前衆院議員)、「医療費亡国論をあおり立てるために高い医療費を出しているという不信感が出ている。もう少しきめ細かな常識的やり方で数値を出すべきだ」(中村十念氏・日医総研主席研究員)と長瀬式を問題視する意見が相次いだ。
厚労省保険局調査課長の石原公一郎氏も診療報酬明細書のような個票データを詳細に分析する必要性は認めたものの、「長瀬式にはいろいろ問題があるだろうが、現在までのところ大きなミスリードはない」と反論した
日医総研阪大鈴木先生のプロジェクト試算
縮減効果の差とその評価
厚労省試算本PJ試算 本年4-月年額換算
一般3割△4,300億円 △1,700億円△1,787億円
老人1割△2,200億円> △5,800億円△5,733億円
注)本年47月年額換算値は、杜会保険診療支払基金支払確定状況による。58月の前年同期差額を合計し年額換算した。
老人分は、昨年10月の改正の効果を考慮して計算。本人3割にした効果は3分の一しかなかったのに、老人1割が2.5倍もの予測外の効果が出てしまった
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