CMINC版『開業医とコンピュータ』原稿集

荒川医院 安藤潔 2000年3月13日


 雑誌「医療とコンピュータ」(http://www.epj.co.jp/medcom/)の2000年5月号の特集「開業医とコンピュータ」の企画を依頼され、中央医療情報メーリングリスト(CMINC)のお仲間に各テーマにつき分担執筆をお願い致しました。ただ、そこはインターネット、執筆者同報メールやCMINCを活用して、皆でやり取りしながら、更には medpract、localmtret、hamamed、MI-netなど、様々な医療系MLにも意見・情報を求め、その結果、以下のような原稿が出来あがりました。御協力頂いた方々、そのお一人お一人に感謝致します。また、今回の電子メールを用いた分担執筆の試みの記念として、本田忠先生の御厚意により、ここに活動記録として残すことに致しました。


●巻頭言

 

  平成10年にインターネットを始めて各種メーリングリスト(ML)へ参加、そこで日本各地の様々な人達と出会い、時間と空間を超えるインターネットの有用性に敏感な医師達が、既に多種多様な活動をしていることを知りました。更に翌年3月、東京で開催された日本医学会総会や、同7月に岡山で開催された全国医療情報システム連絡協議会第16回定例会議に参加、全国各地からの意欲的な取り組みが次々と報告される様を目の当たりにし、コンピュータ技術の目覚しい進歩がこのインターネットを得て、如何に急速に従来の医療を変革しつつあるのか、そして現代社会にコンピュータがこれだけ深く広く浸透した今、私達開業医もこの新しいツールを抜きにしては医療経営が成り立たぬ時代を迎えつつある、と強く感じました。

  このような新医療革命とも言える時代にあって、政治・経済の中心である首都、東京に暮らす我々開業医は、単に厚生省や日本医師会が距離的に近いというだけで、あらゆる医療情報は日医から都医などを経由して先ず我々の手元に届くもの、という妙な先入観に安住しているな、と感じ、さて、動き出すにしても、この膨大、且つ流動的な人々を抱えて、今、手を打たねばどうなるのか、と危惧されます。その一方、上記MLで各地の現況を伺ってみると、従来の上意下達や親睦会程度の情報交換に甘んじている医師会が、都心のみならず地方にも結構、まだまだ多いんだな、とも感じ、もし、都心が先んじれば地方の自主性は危うい、と思いました。

  今回は「医療とコンピュータ」の誌面を拝借し、インターネットという新しい世界に踏み込んだ医師達が、どのような体験をし、それを日々の医療にどう活かしつつあるか、という生の情報を、いまだインターネットの世界、殊に医療系MLの世界へ足を踏み入れたことの無い方々に、是非、お伝えしたい、そして、医療に逆風が吹くこの御時世に、それを乗り越え、より良い医療を目指ざす為の手段として、コンピュータは勿論、インターネットも是非、活用して頂きたい、と思い立った次第です。

  そこで、従来の世界に留まっていては得られない各テーマについて、中央医療情報メーリングリスト(CMINC)のお仲間達にお願いして、実地医療研究MLなど幾つかの医療系MLでも広く意見を求めて頂き、更に分担執筆者の同報メールでも揉みながら、開業医とインターネットという視点から、夫々執筆をお願いしました。そして、出来あがって来た各草案を纏めて下記サイト(1)にアップして頂き、互いにチェックし合うと同時に各MLへ広報して御意見を伺う、という手順で最終原稿へと進みました。尚、このサイトも引き続き広く公開して、出来るだけ多くの方々に活用して頂きたい、と考えております。

(1)CMINC版「開業医とコンピュータ」論文集:http://www.orth.or.jp/pc/index.html
各論

メール・MLを活用した情報交換(html版)(PDF版) 川島理

EBMとコンピュータ 牧瀬洋一

●インターネットを活用した診療連携
  A)
開業医と診療連携、そして電子メール 安藤潔、石川貴久、川内邦雄
 B)医療ネットワークの構築 澤村正之、中山健児

医院HPの開設の意義 今井健介

電子カルテ・レセコン、そしてカルテ開示 天野教之

インターネットと地域医療 本田忠

従来のマスコミとインターネット、開業医の立場から 九鬼伸夫

インターネットが変える医療と人権  岩岡秀明

開業医がコンピュータに望むこと  本田孝也  


何かご意見ございましたら安藤潔へお願い致します。:kk_andoh@mvc.biglobe.ne.jp