現在はまなす学園で指標としている先天性股関節脱臼に対してのRB治療の手順です。参考となりましたら幸いです。
RB適応:
・先天性股関節脱臼例 ・亜脱臼で、開排指導での改善や、自然治癒が期待できない例
・臼蓋形成不全だけでは原則的に経過観察としますが、開排制限の強い場合に、開排
改善の目的に使用することも、たまにあります。
RB開始時期:
・生後3ヶ月以降を目安としています。
・生下時に脱臼の診断がつくこともありますが、下肢の自動伸展運動が不十分な時期であること、開排指導で自然整復の可能性もあること、小さすぎてRB調整が煩雑になる可能性があることから、生後3ヶ月頃、下肢自動伸展が見られる時期まで、開排 指導で経過観察してからRB使用します。
・RB開始が生後4ヶ月以降の、寝返りする時期になってしまうとRB整復困難とな ることが多いようです。
RB着用の経過:
・開始時にお母さんに着脱の方法を指導。
・1週間くらいは慣らし着用のつもりで、あまり開排を強くせずに装着し、徐々に開排90度にもっていきます。お家ではどうしても機嫌の悪いときはRBを外し、また機 嫌のいいときや寝ているときに装着してもらうようお話しします。この時期に、赤ちゃんにもお母さんにも着脱に慣れてもらいます。入浴も可とし、RB外しての入浴時の 開排位保持にも慣れてもらいます。
・1〜2週間後に、開排90度の位置となってから本格的着用とします。この後1〜3 週間後に整復されることが多いようです。もちろん、その前に整復されてしまうこともあります。着用後4週以降になると、バンドの位置を調整したり、X-p所見から、 開排角度を調節したり、いろいろと工夫します。
・6週間RB着用してもはずれたままでしたら、一旦、RBをあきらめ、X-pなどか ら、次の治療法を検討します。
・整復された場合、2〜3ヶ月くらいの着用としています。
・整復後、最初の1〜2週は入浴を控えて、RB着用のままとしその後、RBを外し て開排を保っての入浴を可としています。
・RB除去時は、完全に外して1週間くらい様子を見る、夜間のみ外して3〜5日経過を見てから外した時間を徐々に長くしてから完全に外す、1週間くらいかけて徐々に開排の程度をゆるめてから外す、の3通りを適宜選んで行っています。
RB着用中のレントゲン撮影:
・整復されたと思った時点で、RB着用のまま正面像
・整復後の経過異常なければ約1ヶ月後RB着用のまま正面像
・さらに約1ヶ月後、開排位またはRBを外して無理をしない可及的平行位(やや外 転位となる)の正面像
・RB外すつもりの1週間前くらい、または外してから、無理強いしない平行位(やや外転位)正面像
・骨頭の外側偏位が強い場合は平行位のほか外転内旋位または開排位の正面像のX-p も撮像します。
RBで整復後も、骨頭の外側偏位、臼蓋形成、ペルテス様変化、等々、心配なことも ありますので、整復されてRB外してOKではありません。少しでも心配あれば、歩行後も経過を観察しています。
RB治療の難渋例、心配のある症例は、どうぞご遠慮なく当園へご紹介下さい。
今年度はまだ未定ですが、年一回程度、南部地区の若い整形外科Drを対象に、岩崎園長より先天股脱の講義を行っています。日程が決まりましたら、連絡いたします。
平成12年 12月 文責 盛島利文
〒301-0833 青森県八戸市大久保字大塚17-729
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日赤青森県支部受託青森県立はまなす学園
整形外科 盛島 利文
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