脳脊髄液減少症について |
青森県臨床整形外科医会(2008年12月) |
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1)脳脊髄液減少症の、「診断」及び「治療方法」は、いまだ「研究段階」です。 a)「けが」の後におこる「脳脊髄液減少症」は、医学的にまだ不明な点が多くあります。「けが」と傷ついた場所の関係、それによってどのような症状が起るのかなど、今後早急にメカニズムや病態が、解明されることを期待しています。 b)「脳脊髄液減少症」については、日本整形外科学会はじめ専門学会が、研究に取り組んでいます。 青森県臨床整形外科医会としても、日常診療の中で研究活動を継続していきます。 2)治療方法は各種あります。 a)「脳脊髄液減少症」の治療として、お薬、点滴、リハビリなどの一般的な治療(保険適応)は、「整形外科」であれば、どこの保険医療機関でも受けられます。 b)「ブラッドパッチ治療」は、保険がきかない「自由診療」となります(保険適応外)。 「自由診療」を、行わない医療機関もありますので、担当医師とよくご相談ください。また、各種治療の「治療成績」や「金銭的負担」等の「利害得失」を、十分ご理解のうえ、治療法を選択してください。 |
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ブラッドバッチ治療のまめ知識 1)整形外科専門医であれば、手技的には問題なく行えますが、ブラッドバッチ治療の治療成績は、必ずしも安定していません。 2)ブラッドバッチ治療は、「自由診療」です。 同じ傷病名で、同じ期間に「自由診療」と「保険診療」の治療を行うことは、禁止されています。これを「混合診療の禁止」といいます。よって、治療期間中に、「同一医療機関内」で、「ブラットバッチ治療」だけを、「自由診療」にし、「点滴等の他の治療」を、「同時に保険診療」にすることはできません。「治療同意後は診断を含めて、ブラッドパッチ治療前後の全ての治療(入院料も含む)」が自由診療となります。その金額は、診療内容と、医療機関により異りますので、あらかじめ各医療機関で十分に、ご確認ください。 |
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参考 2010年4月13日疑義解釈資料の送付について(脳脊髄液減少症の検査における保険適用) http://www.npo-aswp.org/jimurenrakukousei.pdf |