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医師会の現状と今後の展望 2003年4月25日
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はじめに |
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本田:司会の本田です。青森県八戸市で無床の整形外科をやっております。よろしくお願い致します。では早速討論に入らせていただきます。医師会の現状と今後の展望というタイトルですので、まずは現状分析とその後展望について語るという形になると思います。 |
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本田:医師会の定義:医師会は戦前の大政翼賛会への協力を反省として戦後新たに立ち上げたわけで、あくまで任意加入団体であるわけですが、良くネット等でも、新規開業医による、医師会への入会のメリットとデメリットというのが、話題になっております。医師会を定義すれば、学術団体であり、かつ事業者団体であるということかと思います。医師会の学術部分は、医療を担当する専門家集団であるから、当然として、事業者団体的性格とは、つまり医師の同業者組合としての権益保護団体でしょうか。 片山:現状の課題分析こそ重要と思います。展望は最重要で、地域医師会単位の認識を揃えることが重要と思います。日医は、最高決定機関ではあり、関係省庁との折衝は大きな業務ですが、武見時代の「医療」を扱う巨大下請け専門団体、としての位置付けが徐々に変化して来ている(内容はいろいろ)現状の整理、認識が統一されないまま、今日の形になってしまったことには、執行部の反省材料はなきにしもあらずでしょう。 安藤:確かに都心の組織率は低いみたいですが、下がってきているか、と言えばそうでもなくて、理事会の度に新入のA会員が紹介されています。ウチも会館管理費と合わせて100万掛かるのですが、よく入会してくるなあというのが実感。 川内: 片山:組織拡大よりも、実質組織率が重要。組織が構成員になにをしてあげれるか。構成員が組織に貢献することを均等な価値と認識するかどうか。組織に入っている満足度?自身の貢献度、貢献意欲。 本田;医療は地域密着産業である。二次医療圏内で患者の移動の8割はカバーしている。よくできた区分である。二次医療圏でこそ、病診連携は意味が出る。二次医療圏を越すと患者の移動は極端に減る。患者の利便性も低下する。あくまで二次医療圏を単位に医療は考える。よって医師会の広域化も視野に入れる必要がある。過疎地は当然区割りを考え直さないといけない。 |
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渡辺:本田先生は医師会を医療現場の”学術”と、医師という資格者の”同業者組合”(ギルド)と前置きしましたが、学術の言葉の定義かもしれませんが学問・研究としては専門科目別の学会があり、医師会は各種診療科目の集合体(口が悪ければたまたまの寄せ集め)ですから分科会での勉強会があったり、その時々のトピックスの全体講演会はあっても、やはり”学術”という表現には懸念があります。確かに地区医師会にも学術担当理事がいますが、専務する業務が何か。各分科会に下請けされた学術でしょうか。 朝比奈:医師会が学術団体であるとすると、違和感を感じます。医師会というのは臨床医の団体ですから、医師会として必要なのは学問の成果であり、学問を行うこと自体ではないと思います。ただ、学問の成果は学問自体が発展しないと得られないので、それを側面から支援する必要はあるでしょう。ですから、あえていえば学術支援団体ということでしょうか。医師会の一つの役割は、学問の成果を実社会に還元するに当たり、最適の
方法やシステムを構築することじゃないかと思うのですが。 本田:これは科によって違うのかもしれませんが、整形外科は勤務医のころと、同じペースで論文を書いている方も多い。医師会事業展開のあたりのお話にもなるんですが、フェーズ2とか3の治験の請負をする話も出てきている。レベルは高い。また、かかりつけ医。いわゆる家庭医は専門性が低いし、コストが安いから、患者さんからも、医師からも米国では評判が悪い。開業医の専門性の向上、質の向上をうたうなら、そこらの補強をする必要はあると思いますね。生涯教育の在り方のお話になってくる。実技の訓練の拡大。ここらはオープンシステムのお話も絡んできますが。 安藤:医師会って日医、都道府県医師会、そして地区医師会でそれぞれ、ありようが違うかな、と思うのですが、前2つは実感がないので地区医師会について言えば、ウチの医師会の定款には、 社団法人中央区医師会は、医道を昂揚し、医学・医術の発達普及と、公衆衛生の 向上を図り、社会福祉の増進に寄与することを目的とする。 と書いてあり、これに共感する医師たちの組織なんだから、学会や医会とは違って学術団体ではなく、地域の医療に貢献する実働部隊である、と捉えています。従って、そこで実働しない勤務医会員は数が多くても”幽霊”と一緒。ただ、年配の方には”学術団体”である、という、何と言うか知識偏重みたいな感覚、強いみたいですねぇ。「どうだ!」みたいな・・・。 本田:一応組織のなりたちの整理をしてみます。 片山:医師会の一つの役割は、学問の成果を実社会に還元するに当たり、最適の方法やシステムを構築することじゃないかと思うのですが。 |
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本田:患者さんの大病院志向がよりはっきりしてきております。開業医の受診者は減る一方です。ここらのかかりつけ医の機能アップの具体的方策がとわれる。しかし低医療費政策でフリーアクセスの制限を行うかどうかも難しい問題です。私はしても良いのではないかと思い出してきております。家庭医の法制化は反対です。それは、開業医の機能を限定する方向にしかいかないと思っています。多様性を維持すべきか。 片山:学術レベルによる医療の質の改善のように見えますが、現場の医療は相関するのでしょうか。大学レベル(勤務医時代)で、ああだこうだは、経験しましたが。開業医になって、認定医など次々と更新を放棄する医師は多いです。休診にしてまで、認定を保持してイイコトがあるかどうか、認定医は果たして真の医療の質を担保しているといえるのでしょうか?
そこまで、現場が機能分担しているか?むしろ、整形外科でも在宅分野に熱心に来てくれる、リハビリテーションの相談に乗ってくれるフレキシブルな医師が当地では、価値があります。細目にわたって専門医師が看板を連ねて、整然と患者が選択して、受診する風景など全国的に不可能ではないでしょうか。高齢者医療などは、専門家はどこにいるのでしょう。あらゆる複合的な多疾病を有する患者はどこをメインに受診するのでしょうか。
所詮「看板」ほどのことを全部できる「専門家」が、ゴマンといるようには思えません。これ、混合診療へのアプローチでしょうかね。 安藤:英米は多分、患者に医療を提供・保障すること、であり、日本は、そしてこの高柳氏も、最高の、なんですよねぇ。形骸化を批判しているようでいて、同じ穴のムジナ、という読後感でした。高度専門医、医療における知的所有権、なんてのは、正直な処、オヨヨ以外のなにものでもないですね。 渡辺:開業した先生も、元はどれか専門をお持ちだったわけですから、それを生かしてGENERALな診療と組み合わせることができればメリットでしょう。オープンは補い合う現実的な方法ではありますね。最近の大学病院医師は専門分化しすぎて、悪くいうなら潰しがきかない。循環器が専門なのでお腹はどうも。こうした方が開業すると、どうなるか。看板は内科・循環器科? それとも循環器科・内科?特化すべきか否かが、採算でいくのか、地域需要でいくのか。我々整形外科も手術しなくなったら整形内科と標榜しますか。かかりつけ医という言葉と、それを育てサポートするビジョンが間に合ってませんね。医学教育システムの話になりますか。大卒から医学部へ、そこから専門コースと一般コースへ?何年かかって、どう評価してくれるんでしょう。 本田;地域需要をみながら、選択できる多様性を維持すればよいわけでしょうが、少なくとも専門性をあげる方向性は、より一層はっきりさせないと生き残れない。エンドユーザーからの納得が得られない。一方制度化された、家庭医制度は極く限られた医師にしか受け入れられない。なぜなら収入が減るわけであろうから。 朝比奈:私は、現在のような専門性も一般性も無視した家庭医(かかりつけ医)制度は有害無益と思っているのですが。それこそ、患者さんが求める医療レベルをクリアできないのではという危惧があります。本当に日本で家庭医が必要というのなら、専門医をジェネラリストに再教育するようなシステムを持つ必要がありますよね。医師会がかかりつけ医と言いはじめたときに、そういう看板だけで受診者のニーズに応えられるのかなと思いました。特化すべきか否かが、採算でいくのか、地域需要でいくのかは個々人のレベルでは、ご自分のバックグラウンドを考えて選択すれば良いだけじゃないかと思うのですが。参考までに、私の診療所の入っている同じビルで眼科の先生が開業されているのですが、白内障のDay
Surgeryで関東一円から患者さんが来ています。それに比べて、内科一般の私の診療所は、ビル内企業の患者さんとごく近隣にお住まいの方だけですね。ですから、同じ所で開業していても診療圏が全く異なります。専門性を高めるというのは自分の診療圏を広く設定する必要があるでしょう。 本田;患者さんに支持されるかどうか以前に、医療の効率化の問題がありますね。逓減制問題、整形外科医は今消炎鎮痛処置は医療ではないという某厚労省官僚に言われたように、効率化の名の元に医療でない部分をどんどん削られる可能性が高い。整形外科のアイディンティがとわれだしている。初診料再診料が収入の3割を占める院外無床整形外科が、どの様に専門性を出していくのか、非常に難しいところにきている。日医も外来基本料。厚労省は時間加味する。ということは1日30人しか見れない?きわめて効率が悪い医療。よって3ちゃん医療にしないと残れない。検査機器も置かない。レントゲンさえあぶない。開業医機能の低下?患者さんにとっては選択肢の幅が狭くなる。しっかり教育したジェネラリストの報酬は、専門性が低いということで安くされる可能性が高い。患者からも支持されない。なんでも屋さんに行くなら、安心できる専門科の所へというのがアメリカのトレンド。家庭医になり手がいなくなってくる。収入も低い。低医療政策のなかで選択肢は極めて限られるであろうと思いますね。 片山:地域医療においては、地域特性にをにらんだ、医療配置、というものが、成立するはずです。家庭医、という範疇を制度化、出来ていない日本では、全科の医師が(特に主治医機能を発揮する医師)が、長期フォローアップを行うノウハウをかかりつけの内科医や整形外科医、外科医が地域に即した機能を持つことが、地域に
おける受診効率を担保するのではないでしょうか。尾道市医師会は、現在、高齢化率25%に近い医療圏として、94年よりいわゆる、かかりつけ医機能を、整理・推進しています。 朝比奈:おそらく、無床診療所でも専門性の追求は、さらに高度になっていくのは時代の趨勢でしょうし、また消費者のニーズでもあるでしょう。しかし、いままで日医も学会も専門性を臨床面より研究に重点を追いているように思います。しかし、世の中は「専門」という以上、質的担保を求め始めています。それが、今回の保険点数改訂にあらわれた手術件数による点数の違いであると理解しています。 渡辺:質を高める、専門性を保つ、担保できない部門は診ませんと言わざるをえないですね。「”ついでに”カゼのクスリを」の利便と、SARSの予見性と。振り分けるからには、振り分ける判断ができないと不可能。もてあました患者さん、休診の都合での紹介、クリームスキミングしたあげくの名刺1枚、いまだにあります。
大衆食堂(今風にはファミレス、居酒屋)料金で専門店の★の数を求めても。これを言うと、混合診療論に入ってしまいますか。 安藤:先ほど下記のメールを文殊MLへ発信したんですが、個人的には市民の医療相談は保健所ではなくて医師会がキチンと対応する、じゃないと、医療現場のプロとしての信用を失うなぁ、という気が。どうなんでしょうねぇ。 |
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本田:医療は地域密着産業である 片山:医療界は、地域医師会をはじめ、危機管理が不足し、組織原理の近代化が出来ていなかった。地域医師会も県医師会も日医も等しく、責任がある。現状の体制を大幅に近代化せねば、というか「上下関係」が成立する部分(中央ゆえ)、共同政策部分、基本的体制部分(学術など)など、全国の情報収集とともに一元化された機構が理想ではある。組織構成員への説明責任。会員を庇護する、地域医療面でサポートする体制、システムがあるか?構成員にとって魅力ある組織であるかどうか。自分を生かせる組織であるかどうか。組織原理の柔軟性、先見性、確固たる会員への保証の姿勢があるか。執行部や長老の品性に大きく左右される現状をみる事が多い。 本田:医師会が地域における唯一の受け皿であることは事実。それをいかに活性化するかという問題。経済的自立も課題である。お金があってはじめて活動できるわけだから。日医の未来ビジョン委員会はそこらを以下のごとくまとめている。 川内:読むと非常に良い所を指摘している。何とか、これをもっと実現の方向に行けば宜しいのですがね。確かに新人は、いわゆる1本釣りと云う方法を取らざるを得ないですね。それ以前に、医師会の委員、役員をやっても損ばかり。対価もかなり少ないので、なおさらやりたくないと云うのが現状でしょうか?要するに、「心意気」に期待せざるを得ない現状もあるのですね。 片山:理事は無給、2年間つとめて退職慰労金5万円、のみです。しかし、理事報酬で以前に「ヒマダルマ」での全国の状況を聞きましたが、給与を払っていては、医師会会計は持ちません。御意。心意気!です。しかし、プロジェクトなど皆で頑張ったら、楽しく、ワインを飲みますよ。「新人は、いわゆる1本釣りと云う方法を取らざるを得てないですね。」これも、御意。嫌がる人は、今のところいませんが、親の介護などある先生、持病などある人は、本人との話し合いで、無理はいいません。 安藤:組織の問題となると、これは日医、都道府県医師会、そして地区医師会でかなり、違うんでしょうねぇ。 本田:もともと医師会に対する期待が少ない。ゆるい組織。低調な組織という感覚はすこしありますね。 片山:小生も尾道に戻って、20年目に突入ですが、会長が若返り、理事も若返り、91年以降は、別の医師会の如く、活性化しました。
91年、尾道市医師会救急蘇生委員会をスタート。 安藤:尾道市医師会の纏まり・パワーはホント、凄いですねぇ。この辺りにそのヒケツ、ありそうですね。 川内:執行部のトップである会長の年齢(一概に年齢だけとは言えませんが)が若い方の地区は、それなりに良い方向に回転している様な気がします。反面、旧態然としている年功序列社会の地区もありますね。これらは2極化している。また概ね、都市部以外の地区にこれらの若年化が進んでいるのかも知れません。これはそれだけ、現状に対する危機感をお持ちなのかも知れないですね。 渡辺:地域医師会としては地域住民への医療健康サービスの提供につきると思います。医学的なレベルの向上、診療連携のために診療科目ごと、あるいは全体で”勉強会”を行う。ゲノム医療シリーズという最先端の勉強会も結構な人気でした。で、地域住民の利便でいくとインフルエンザ接種の相互乗り入れという革命的な手法が実現しましたね。健診も特定の区の間は乗り入れますが、隣接であってもお断りの自治体もあります。二次医療圏という新たな地域割りも、別の二次医療圏との境界線住民がいることで、不合理が見えます。 本田:これは医師会事業の分野でしょうが、事故が起こったらその責任問題は結構大きい問題でしょうか。自治体との契約だから事故が起こると困る。郡市医師会の地域医療のためにということもまことにごもっともである。ただし実行できるかどうかは別である.人的資源は限られる。時間制約がきつい。各自の仕事を行いながら、どこまでその理念を支えきれるかということになってしまっている。つまり攻めの姿勢ではなく受身である。モチベーションが全然あがらない構造はある。積極的な意味づけの問題。理念だけで引っ張れるのかということですね。 片山:出務可能な時間設定をして、医療機関の犠牲?を最小限にすることは質+モチベーションの面でも重要です。小生も委員会など木曜日午後しか出ません。これは、こっちが、強く出ました。前出の「行政との連携は 基本的には Give and take」まで、攻めきることが重要と思います。 渡辺:うまく方向転換できた例をご紹介して誘導すべく提案するための手段を1会員がもつ「すべ」がなかったこと。その医師会では連綿とそれでいいのだ、という口出し無用の聞く耳もたず、YESマンで禅定して10年後の会長が見えるような無難安定化、まかせろ体制はそろそろ当事者も気にはなってきたでしょう。 片山:地域医師会の「組織」としての存在意義は、地域医師会が「よく見える動き(政策、説明責任)が正しく(妥当性)、継続的(事業継続)に進化(健全運営)していることに、会員の努力(参画・意見)が反映(共通認識)されていること」概ね、公共的理性を発揮している原則は必要。(まだ、精神論のようで、最後の砦?)小生が、「金看板」というのは、一本、筋の通った流れ(文化)が成立していて、これをよりどころ、としうる組織で、大儀、が存在し、構成員(会員)をあらゆる状況から、組織が守るからです。これが、可能であれば、会員への不利益は最小限。会員が精鋭(組織にとっても)であれば、あらゆる企画、政策が可能です。 |
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本田:医師会の経済基盤の話になるわけであるけれども、医師会事業は、検査、予防接種、共同購入、准看養成、訪問看護センタ、医師会立病院などがある。地域医療というのは自治体とペアの事業であることが多い。自治体からの委託それと補助金がペア。あくまで自治体単位で、残念ながら二次医療圏とは一致しない。検査事業はどこでも健診とあわせてドル箱。私立の病院とかが健診センターとか作ってきて競争は激化はしている。黒字事業は少ない。会員も、医師会事業を行うと、時間を取られるから収入は減るか。「やりがい」だけだとやはり特殊な方しか引っ張れない。悪口的にいえば会員は勲章の欲しい方ばかりではない。それでは若い活力ある方のご協力は到底得られない。医師会の経済基盤の話になるわけだけれども、医師会事業の報酬をもっと診療を休んでもペイするくらいにすべきであろう。そういう事業体系とする。 片山:地域ではまだ、医療の下請け総元締め団体が地域医師会として位置付けられていますよね。毎年、健診単価、とか、予防接種の料金とか、全部、自治体との契約更新をしていますね。地域自治体は医療〜保健部分を地域医師会にアウトソーシングすればいい、と思います。尾道では、健康おのみち21策定について、医師会へ丸投げです。で、尾道市医師会は県立保健福祉大学の学長と合議して、尾道市医師会+保健福祉大学連合軍で委員会+4部会設定、というわけですが、これは、市も県も喜んでいます。地域に根ざした仕事をシステム化していくことこそ、医師会の仕事(行政との共同作業)と思います。ここでのシステムは、学校保健、予防接種あり、あらゆる検診業務、健康管理業務(産業医なども)地域での小講演や、健康教室、市の委員会などへの参加、老人会、老人大学、各種市民の会(ぼけ老人を支える家族の会、生と死を考える市民の会)などでの講演、など多方面にわたります。地域医師会の存在意義=医師会員の地域への貢献(責任)へのモチベーションを担保。担当行政職員との、連続的な意見交換で、共同プロジェクト的意識を継続していくことは重要と思います。地域医師会のなかに、「地域貢献の文化」を醸成することは、地域住民にプラスになることでしょう。行政との連携は 基本的には Give and take.ですが。 本田:ボランティア精神で公益の名の元に非常に安くこき使われる。医師会事業のコストパフォーマンスを考えるべきであろう。契約金を上げる。一方自治体のほうは不況で税収が減ってきた。よって補助金を打ち切りだしてきている。財政的に立ち行かないところがでてきている。特に零細な医師会。医師会事業を十分展開できていない医師会は非常に困っている。それで新規入会の会費をどんどんあげざるを得ない。悪循環。まだ開業する方がいる都市部の医師会は良い。 川内:同様の事を以前に述べた事あり。曰く「君らが急にそんなことを言っても、昔っから先人達が一種のボランティアで我が医師会を作って来た訳だ、だから今更そんな事ををしなくても大丈夫。第一にそんな金を出しだしたら大変だよキミ!瞬く間に医師会の金庫は空になる」今迄はそれでも景気が良かったから、過ぎて来たのでしょうけど、今後はこの手では無理でしょうね。そうなると、当然の様に生活に追われてる若手は参画しなくなる。結果的に、時間のある高齢者、ある意味では名誉職に魅力を感じている層が舵取りをする事になる。 安藤:この医師会事業って何を指しているんでしょう。診療を休む、というのは、大半が所謂、会議やイベントへの参加であって、総務を除けば各担当理事でも、現状でも左程、負担にはなっていません。介護認定審査や休日応急診療所の当番はそもそも診療外の時間ですし、そこそこの報酬が出てるので、余り不平不満は聞かない・・・。ま、会員の大半が関与する医師会事業って広く薄く手分けしているので、現時点での入会のメリット程度でも、ま、会費くらいは払って参加しとこ、という方がまだまだ多いし、現に入会希望は一向に減らない。
個人的には医師会員のなり手が減る、というよりも、総務のなり手が、というか、医療の独立性(尊厳?)を維持できる有能な総務のなり手が出てこなくなるんじゃないか、と危惧しています。そこを担保する為の組織作
り。でも、実際のところ、やる奴はやるし、やらない奴はやらないどうも人間社会、個人の持つパワーに依存するところが大だなあ、と思ったりもするですが。 本田:出張は、具体的には、夜間急病診療所、各種健診(股関節健診、側弯症健診:無償)准看学校の講義。学校保健、予防接種、あらゆる検診業務、健康管理業務、地域での小講演や、健康教室、市の委員会への参加などですね。 片山:医師会事業は地域特性や会内の事情により必要度、構成が異なる。医師会病院が隆盛の時代に「これが医師会のあり方!」と結果的に、近隣の病診連携を遅らせた医療圏はある。一方、「競争社会から協力社会」への選択が、医師会の経済的負担を軽減して、次なるシステム化への自己戦力の養成に移るとこができてきたのではないか。 渡辺:私は民間病院勤務医です。私にとって医師会はなくてはならないか、というと印象が薄いですね。一応、院長=管理者ですからA会員ではありますが、では当院の他の勤務医を医師会に勧誘するか? なぜ勧誘が必要かがありません。 片山:「取り込める組織」=「声を反映できる組織」でなくてはならないでしょう。日常、いろんなチャンネルを使って、地域医療の一体感を連続的に「協議」しながら、行政にもちゃんと言うことは100%いうことで、お役所仕事を改善する方向へ向けれます。(待遇面はいきなり良くはなりませんが)出務する会員へのマナーとして大幅に改善させることは可能です。いろんな委員会において、一緒に議論することは当たり前ですが、遊びも、一緒に、というか、対外試合で「尾道市医師会チーム」の感覚。野球(対高松市医師会)、ソフトボル(東部地区9医師会)主戦力は、若手勤務医。テニス(全県)、囲碁、将棋(東部地区8医師会)、ゴルフ(全県、
東部地区8医師会)など、これはスポーツバージョン。毎月、20日前後、廿日会は尾道一の料亭「竹村家」での80名〜100名の月例大宴会は数十年続く病診連携飲み会。全病院長、部長もでます。若手、勤務医と開業医が半々。また、シンポジウムや勉強会の共同開催、いくつかの懇話会での共同運営、喘息学級など小児科勤務医の先生が頑張ってくれます。 安藤:本来、医者は医療のプロなんだから、国でも都道府県でも各地域でも医療の分野ではリーダーシップを発揮すべきなんですが、そういう方面の教育を受けてこなかった、知識も経験もない、社会の中でどうやってリーダシップを発揮したら良いのかワカンナイ、が多いんじゃないですかねぇ。ウチの医師会で見ていると、そういうリーダーシップを発揮できる理事が居れば、結構、地域の中で行政を動かし、自分たちが地域の医療を支えてるんだ、という実感が得られ、そうなると、ま、お金にはならないけど、人生、先も見えたし、自分のヤリガイが得られればイイジャン、という気にも・・・。群れ社会である日本の場合、やっぱ、有能なスタッフを周りに
備えた”カルロス・ゴーン”の存在が必要みたい、という気がします。それがあれば、殆どの皆さん、勤勉な羊さんだし、地区医師会も活性化。 片山:介護老人保健施設、訪問看護ステーション、24時間ヘルパーステーション、ケアマネジメントセンター、尾道市医師会看護専門学校、尾道准看護学院、医師会運営、ともに、順調経営、看護専門学校にも、ほとんど
繰り入れはありません。尾道准看護学院も黒字。医師会共同利用施設のスタッフは、連続的研修で優秀な戦力です。尾道市医師会ケアマネジメントセンターで介護保険以前に、圏域の全部の団体の研修を行ったので、2000年5月の調査で、ケアカンファレンスは96.7%実施。ここで、会員の事業体のスタッフも全員研修で共通のレベル、認識を醸成しています。この数は医師会員数の約8倍。尾道市医師会は会員数286名、1市2町人口12万人。
准看廃止論を逆手にとり、事業体の介護職の准看免許取得を勧め、複合資格者を多数養成する指針です。
(午前中は所属で仕事ができるので、半、奨学生的身分)社会人入学者が60%を越えました。実に、合同入学式で、両方を見比べていると、平均年齢は、准看の方が上!しっかりしています。授業中も、うるさい生徒がいると、お母さん世代?が「静かにしなさい!!」と、やってくれます。 本田;黒字部門が大部分というのは驚異的です。ここ数年は准看学校で悩んでいる。経営がきつい。存続問題が出ている。介護部門はまだ赤字か。検査配信は情報ネットの核とはなってはいるわけですが、検査配信だけが稼動していて情報交換の方がなかなか稼動していない。活性化されない。いずれにしても医師会にお金がないと医師会自体が活性化されない。今後は仙台のように医療協同組合の株式会社化。名古屋のような治験の請負など別な分野の活性化も諮る必要がある。自治体以外の活動がトレンドとなりつつある。松山氏のIHDN構想をうまく医師会に取り込めれば、かなり体質改善が諮れると思いますね。医師会のNPO法人化。より地域に積極的に関与できる。 安藤;地域医療を考える時、地区医師会の存在意義はここにあるべきと思っています。役人主導ではない、実際に地域医療の現場で物事を見ている実地医家が主導する地域医療。勿論、地域で地区医師会に替わるような医師主導の組織ができて、それが行政と丁々発止の交渉が出来る立場を築けるなら、別に地区医師会じゃなくても良いんですけどねぇ。 片山:なにかと、行政の委託事業ということで医師会との契約という役所感覚、でいまのところは行っていますね。介護予防、生活習慣病関連等に関しては、アイデア募集でいいのがあれば、2次医療圏に全県設置されている、地域保健対策協議会が補助を出すようにしています。これも、保健所仕事で終っていましたが、医師会の提案で、4年前から企画部会を設置して、圏域の実効的な継続プロジェクトを実施しています。郡部の精神保健の取り組みなど、形になってきました。保健所も、変わります。今年度は、MC(メディカルコントロール体制整備:全国同じでしょう)、介護予防が中心です。ここでも、中核に4地区医師会より委員が入り、実質、医師会の意見と保健所とうまく合って来ています。広島県立保健福祉大学の土肥学長も委員です。やはり、学術団体的な位置付けはありますね。それと、地域ケアシステムの運営の中核に地域医師会が、ドンと座っていることは大きいです。 |
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川内:若手の政治離れ 本田;政治に顔を向けるかどうかは、結局問題意識の有無の問題だとは思うわけです。たとえば3割負担増、外総診がなくなれば内科なんかは収入ががた減りになる。開業医の3割は内科ですね。ところが今回もその内科医さんから組織立った反発が出てこない。整形外科なんか逓減制で大騒ぎしているわけです。 安藤: 片山:いわゆる医師連盟(医連)は、2年前?医師会と同一の起源で運営されてはならない、と旧厚生省の担当局長から、日医が指摘されたことがありましたね。これは、全国の都道府県医連を通じて特別会費なるものを全会員より徴収しようとした目論見でしたがが、全国の足並みが揃わず、国会で共産党議員が糾弾したことで、日医は大失態を演じてしまった。医政、というのであれば、医療政策や医療制度、医療経済、このような分野における正当な意見を出せる医師会にすべきで、支持政党を誘導するような活動は地域医師会活動の本筋ではないと言う意見を2年前に出しました。 朝比奈@:医連について、経緯はよく知らなかったのですが、先生のご説明でスッキリしました。政治の世界では裏で取引をすると、非常に高いものにつくと思っておりまして、医政については直接議員を味方につけるのではなく、消費者を味方に持ちその結果として議員が味方になるというのが宜しいのじゃないかと思います。 渡辺:政治献金は個人でするものと考えますので趣旨や目的と関わり無く、団体献金は否定します。どうしても同職種として政治連盟を作りたければ任意にどうぞですが、その結果、見えないところで何かが決まるような結果があるなら、嫌悪します。一切献金をせず、裏金も動かず、すべてキャンペーン費用とすることも面白かろうと思います。これなら”圧力団体”ではないでしょう。医療のあるべき姿の提言を示すのが医師会の本来であってその裏付けとしてシンクタンク総研を置いたのではなかったのでしょうか。総研活動に費用がかかるのを補うために会費を払うことはかまいません。総研が、結果として現状を否定したら皆で変わればいいのですから。 本田: |
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安藤:医師会の自浄作用ですが、その対象って、地区医師会だと、1)医師会、2)会員。 片山:自浄作用が必要なのは医療界に限ったことではないですが、果たして、「自浄」ということが、外部(社会保険庁など)の介入がないように内部でコントロール、処理します、というニュアンスを感じます。政策というのは、時にヒステリックな動きを見せますが、一貫して医療側に負い目を意識させる効果が出てしまっているようで、情けないですね。 朝比奈:なぜ自浄作用が問われるかということです。 本田:構造的な問題が多いと思っております。 渡辺:保険のレセプトは旧来のルートは習慣として医師会を経由し、点検と称して総括表などの資料は医師会の目に入ります。受診傾向や個別医療機関の性格が現れていることでしょう。同じ内科でどうしてこんなに違うのか、とか、CTがあると撮影が増える(当然か)なア、とか。「一律傾向的な診療はご遠慮ください」というお手紙が届いたらどう考えるか。糖尿病専門、喘息専門、リウマチ専門、治療パターンがでてくることですね。 |
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本田:日常的に、医療に対するご理解を得ることは非常に大切と思います。特にこのような医療情勢が、厳しいときは特にそれを感じます。一方日医は広報が下手だ、マスコミの無理解という話もよく聞きます。日医も現在朝日新聞に質問状をだしている。最近日医も専門委員会を作って、一般の方への広報を考えております。整備はされてきております。ある開業医の先生が、一時期3000票をもっていたという話をお聞きしたことがあります。本来かかりつけ医が地域で長年医療をして、そこでいろんなことを患者さんへお伝えする。医療の広報マンとしての役割を十分果たせば非常な力となると思っております。しかしなかなか雑談をする暇もない。実行は意外と難しいものであるとも感じます。また我々はグループで一般向けにメールマガジンでかかりつけ医通信を月2回発行しております。大体5000人くらいには読まれているようです。このような不特定多数の方に普段メディアが流していただけないわけですから、多様な安価な独自ルートを開発する必要性を痛感しております。そこらのアイディアがございましたら。 渡辺正紀:医療制度が変化したなら、現場も患者さんに周知をはかりますが”患者さん”は受診した一部の被保険者でしかない限定の方。受診していない大方の被保険者に周知するのは、制度改定した公的な機関(お役所、国)が皆保険の被保険者=国民に周知すべきことが軽んぜられてます。ギリギリ時期の官報だけでは。 片山:ここは、一般市民(患者さんを含む)向けの広報としての話しですね。これは、大変に重要である。 本田:効果的なプロパガンダとは日常的により多くの方に意見を伝えること。しかも低コストにということに尽きる。ネットの有効利用;Jmapress.net、かかりつけ医通信など。 |
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渡辺正紀:もう一度、医師会ってなんだっけからでしょうか。学術、ギルド、公益奉仕、サービス、政治団体、圧力団体親睦会、医療連携、開業医団体と病院、オーナー医師と勤務医、民間と公的、準公的医療機関
大学は教育研究研修臨床?各診療科事情と医師会構成、専門医、自由標榜、かかりつけ、地区、都道府県、日医のピラミッド、分担。 片山:ここが、重要な点ですね。固いことばかり言ってると、組織が固くなります。プリミティブな手法も取り混ぜながら、とにかく、まとまること、何でもいいから、楽しいこと。が重要です。昨日、尾道市医師会廿日会という伝統的病診連携飲み会(以前紹介)は、中核病院院長以下、勤務医、開業医合わせて、100人以上の参加。ゲストは隣、松永沼隈地区医師会の4月よりの新会長。尾道一番の料亭の2階大広間で、ワイワイやりました。(月例)各病院より、新任の医師の紹介があり、新に19名ほど加入。会員のいろんな先生が来て、居宅介護支援事業所の委譲の相談とか、AED(自動除細動器)の会員への配布計画とか、広域医師会のあり方とか、野球の試合の日程調整、看護学校のあり方検討など、理事以外の論客が次々と議論を持ってきます。不思議に、この会で、ものがまとまることが多く、MLでない、アナログ回線をフル活用しています。 渡辺:東京都23区内でも医師会の規模がいろいろあります。区と関係なく戦前なみの範囲で50人の医師会から島根県医師会を越える千人単位の区医師会まで。世田谷区医師会で千人を越えますか? 杉並でも800名?こうなると”一同に会して”は不可能です。全員一致もなかななか困難。顔も知らない方が多くて億劫に。ご町内医師会の寄せ集めで自治体区分に対応すれば問題ないと思うのですが。さらに、二次医療圏対応の単位も集合体として対応。町内会の集合体が日医であってもおかしくないですよね。 片山;IT化をすすめることは、重要であるが、全国の地区医師会のML組織率は大変低い。まず、執行部、若手会員に集中して横断的な企画が必要。マニアMLの印象は、新規加入に影響。いまだに散見。現状でも、「ひまだるま」や「TFC」など医師会の話しなど真剣に議論する空間あり。学生や研修医が、プリミティブなことを恐れず投稿することを、大事に扱って先輩として教育空間を構築する、「やさしさ」は重要。 渡辺:抱える問題は各様多様。内輪の問題もあれば、システムの問題も。個別局所の問題と全体が抱える問題。目先の問題と、長期将来のビジョンと、視点もいろいろ。価値観もいろいろあって、懐はまさに個別の世界。内部から変える、外圧で変える。非難攻撃して変える、誉めて育てる。手法もいろいろ。誉め殺しは困りますが、世に貢献している点を挙げてみてきちんと誉めたら、その気で頑張る面もあるのが人間でしょうね。現状を全面否定するのではなく、プラスと評価したうえで、プラスを強めることで総合評価を上げる得意種目型とプラスを維持し、マイナス面をなくす平均点上昇指向とどちらでも総合評価は上がります。 片山;医師会が医師会として通用する(世間にも、会員にも)ために、その水準をどのように極める努力をしているか、と思います。現状維持は、ダウンヒルです。どの医師会もさまざまな課題をかかえています。 |
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1)渡辺 正紀(わたなべ まさき)医療法人財団小原病院理事・院長。整形外科医、東京都中野区本町3−28−16 |
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平成12年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況 |
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