アウトルックエクスプレスのメールの保存法について2001/10/15

本田整形外科クリニック 本田忠


はじめに
 医療系のメーリングリストが、これだけ普及してくると、毎日大量のメールが届きます。自分のPCのメールボックスが、すぐいっぱいになります。大量の過去ログの整理は頭の痛いことです。たまったメールをどうするのか。また必要なメールが探せない。あれどこに書いてあったかなあ。はなはだしいときは自分の書いたメールを探せないこともある。今回は、それらに対してどの様にするかを考えてみます。

メールの検索法
 メーリングリストやホームページで特定の語句を検索できれば、メーリングリストや、ホームページはいわばデータベースとなります。アウトルックエクスプレスでの過去のメールの検索は以下の順番でボタンを押してください。
1)編集
2)検索
3)メッセージ
 フォルダを選べます。件名か本文でキーワード検索をしてください。

ブラウザでの検索
ブラウザでページ内の語句検索も同様にインターネットエクスプローラの場合は、以下の順番でボタンを押してください。
1)編集
2)このページの検索
 キーワードを入れれば検索できます。厚生省データベースや法令など長い文のときに便利です

メールの保存方法
 アウトルックエクスプレスでは、一括エクスポート機能はついています。しかし実用性のあるデータフォーマットに、エクスポートできないという問題があります。

方式1:アウトルックエクスプレスそのままの保存形式で保存する

1)実際のメールがどこに保存してあるか探す
ウィンドウの初期画面で
スタートボタンを押す。
検索ボタンを押す。
ファイルやフォルダを押す
探す文字列 *.emlを書き込む。
検索開始。
結果
 ウィンドウの種類。バージョンによって異りますが、私のマシンの場合は、以下のディレクトリにあります。C:\WINDOWS\ApplicationData\Identities\{6EF68C60-3B24-11D4-B178-E28B22D2323D}\microsoft\OutlookExpress
2)フォルダを移動する
 このフォルダにあるすべてのファイルを、あらかじめ作っておいた、バックアップ用フォルダに移動する。たとえばbackmailとしてそこに移動させれば終了です。旧来のほうはすべて削除する。読み込むときはツール、オプション、メンテナンスで保存フォルダを変更すれば読めることになります。
3)欠点
 この方法は、アウトルックがeml形式という独自なファイル形式で記載してあるので、その他の一般的な、エディタ等のソフトで読めないことです。

方式2:テキストファイル形式で保存する

 eml形式のような独自形式ではなく、一般的なテキスト形式で保存して、検索できて、読めるようにすれば、かなり汎用性は高まります。この方式も2つの種類があります。

テキスト形式1

1)MailBox Separator for Microsoft InternetMail Ver2.0
 このソフトでメールを一気に、メールひとつひとつを、テキストファイルにすることができます。
 まずMailSep.exeを起動する。MailBoxS eparatorが起動したら、左下のpowse MailBox Fileボタンを押して、Outlook Expressフォルダ中のメールファイルを選ぶ。次に、Select Folderボタンを押して、保存用のフォルダを指定する。文字コードは[SHIFT-JISに変換]、拡張子は[Text Files(*.txt)]を選ぶ。最初の文字は、1がよい。
 Separateボタンを押すと、Outlook Express5から指定したメールフォルダのメールを取り出すことができる。保存フォルダを開くと、各メールが連番のテキストファイルになる。このソフトの場合、一つ一つのメールがすべて一つづつのテキストファイルになります。
2)検索
 Windowsの検索機能を使ってもいい。あるいはVisualGrep++を使用する。
VisualGrep++
 使い方は検索文字列にキーワードを指定し、検索対象のフォルダに、先にメールをまとめたフォルダを指定する。実際の検索は、中央の長い[検索]ボタンを押す。ファイルごとにリストになって検索結果が表示される。
3)欠点
 ヘッダ情報など無駄な情報が多い。また一つ一つが別々なファイルですから膨大な数のファイルが出来ます。またネット上に上げづらい。なおテキストファイルを連結するソフトもあります。参考文献に挙げておきました。

テキスト形式2

1)マイクロソフトアウトルックを使用する。
 マイクロソフトアウトルックは、フリーウエアではなく、Office20000に、標準でついているメールソフトです。このメールソフトはメールをフォルダ毎、一つのCSVファイルにしてくれる機能がついております。もとよりマイクロソフトの製品ですから、アウトルックエクスプレスのメールも読めます。
具体的な方法
1)アウトルックエクスプレスから、すべてのメールをエクスポートする
適当な名前で保存する。
2)マイクロソフトアウトルックで保存したメールを読み込む
3)エクスポートする。
 このエクスポートはいろいろデータ形式を選べるようになっております。フォルダすべてをひとつのCSVファイルにできる(データ区切りがカンマ)。利点はヘッダ情報など無駄な情報がなく、テキストファイルだけ抽出できます。
4)データ整理
 エクスポートしたファイルは、項目が、20個ぐらいあります。エクセルで読み込んで、無駄な項目を削除したほうがよいでしょう。たとえば、送信者と件名と日時、本文だけにするとすっきりします。
5)エクセルで、再び適当な名前のcsvファイルで保存する。
6)適当なデータベース、たとえば、ファイルメーカプロなどで読み込んで、項目名などを整えれば完成です。
 以上で、自由に過去メールを検索してデータベースやエディタなどでよむことが出来ます。
7)ネット上で完全にデータベースとしてアップする。
 また若干のcgiプログラミングすれば、ネット上で公開もできることになります。UNIXならネットで公開する際のデータベースはおすすめはnamazuです。これで、過去の発言すべてをネット上でデータベースからキーワードで検索できるようになります。
 しかしかなり量が多いときは当然、データベースは巨大ファイルになります。あまり巨大なときは分割しておかないと、ネット上では実用的な検索にはなりません。ネット上ではあまり大きくはしないほうがよいと思います。

まとめ
 一番実用的な保存方法は、マイクロソフトアウトルックを使用して一つのcsvファイルにすることかと思います。定期的に行って、過去ログを整理すればよいでしょう。こんな面倒なことをしなくても、アウトルックエクスプレスがcsvファイル形式でエクスポートできるようになってくれれば一番良いのですが。

参考文献
MailBoxSeparatorforMicrosoftInternetMailVer2.0
VisualGrep++
PC-Gaz!オンラインソフト、これがイチオシ・大量のメールを整理!
WindowsTIPS
電子メールのお話
テキストファイルを連結するには
みやぶん太。ファイルの分割・連結を行うソフト
QX>テキストファイル連結(Windows95/文書作成)
はるまきエディター(Windows95/文書作成)
窓の杜収録ソフト
卓駆★Ver.4.10(4000円)
ファイル管理ソフト。
FileRename
指定フォルダ下の全ファイルのファイル名を"フォルダー名+連番"に変更