ブラウザのお話2001/1/19

本田整形外科クリニック 本田忠


はじめに
 インターネットをはじめるにあたって基本的なソフトはブラウザとメールソフトかと思います。今回はそのブラウザについて、検討してみたいと思います。

ブラウザとは
 html形式で書かれたWWWドキュメントは、WWWサーバーにのせられます。WWWブラウザは各位のPCで、そのHTML形式を解釈して、コンピュータ画面に表示する機能をもったソフトです。初出は、1992年に米イリノイ大学のNCSA(National Center for Supercomputing Applications)が開発したNCSA Mosaicです。NCSA Mosaicは使いやすく、そのうえ文字と画像を一つの画面に表示することができたため、急速に普及しました。現在はマイクロソフト社のInternet Explorerとネットスケープ社のNetscape Communicatorが2大ブラウザです。

ブラウザの種類
 2大ブラウザ以外にも、ブラウザーはいろいろあります。現在の主流はマイクロソフト社のInternet Explorer(無料)かと思われます。しかしほかにも、軽量かつ高速な、Opera(日本語対応がない)。PC UNIXのユーザーなどに定評があるのLynx。これはテキストベースのブラウザです。最初の実用的ブラウザであるNCSA Mosaic(無料 html">3.2 Windows、マッキントッシュ)もまだまだ使っている方は多いと思われます。
 また、携帯電話,ハンドヘルドPCなど小型デバイス用ブラウザも需要があがってきています。携帯電話なら必要メモリ30Kバイト未満の非常に小型のブラウザが必要です。Microsoftでは、Windows CEハンドヘルド用のPocket Internet Explorer(PIE),TV用に最適化されたブラウザや,携帯電話用ブラウザも準備してきました。MSN ExplorerはHotmail,インスタントメッセージ(IM)サービス,Windows Media Playerなどの機能があります。しかしマイクロソフト社も一瞬たりとも気は抜けないでしょう。情勢は直ぐ変わると思われます。
どの様なブラウザがあるかは、巻末のリストから選べます。
代表的なブラウザは以下に挙げておきます
1)Internet Explorer マイクロソフト 無料 Windows マッキントッシュ
2)Netscape Navigator(Mozilla 日本語パック) Netscape 無料 Windowsマッキントッシュ
3)Mosaic(最初の実用的ブラウザ) NCSA 無料 WindowsマッキントッシュUNIX
4)JustView(国産ブラウザ) ジャストシステム 有料 Windows
5)Opera(軽量ブラウザ)Windows95、98、NT、3.1、マッキントッシュ、OS/2
6)Lynx(テキストブラウザ) 無料 Windows。マッキントッシュ、UNIX

互換性の問題
 htmlやCSS(カスケーディング・スタイルシート)など、ウェブで用いられる規則にはW3Cが定める標準があるわけですが、ブラウザ間で完全に互換性が保たれているわけではありません。同じページをInternet Explorerで見たときとNetscape Communicatorで見たときでは、その表示にしばしば違いが見られます。色や文字の形、レイアウトも大きく異ることもあります。ホームページを作った際は、2つのブラウザで確認したほうがよいかもしれません。なお厄介なことは、同じソフトでもバージョンが違えば、見え方が違うこともあります。ホームページ作成時は最低限2つぐらいのブラウザで確認が必要です。

インターネットエクスプローラーについて
 事実上のスタンダードである、インターネットエクスプローラーもバージョンは5.5になりました。マッキントッシュでも動きます。
初期設定
 文字サイズは私は小か最小。文字コードは自働選択かシフトJISにしております。ホームページが文字化けしている時は、エンコードを確認して自働選択かJISコードやeucなどに変更してみてください。
立ち上げページ
 インターネットオプションで、ホームページのところでURLを設定できます。私は自分の医院のホームページのURLにしております。購入当初はマイクロソフトのページになっております。ブラウザを立ち上げた時に、どこのホームページが立ち上がるか、設定できます。毎日ネットサーフインする際に、どこを基点とするかは、結構重要で、自分好みの設定をするなら、お気に入りでも出来ますが、やはり自分でホームページを作って、いきたいところを整理できるのが、自分でホームページを作る利点の一つでしょうか。ご自分のページがない時は日医のホームページや所属医師会のホームページを立ち上げページにするのも、便利です。
ツールバーやエクスプローラーバーの設定
1)URLの表示
 http://は省略可能になりました。エクスプローラーで自働補完してくれるようです。www以下だけ書いてもいける。または日本語で企業名だけ入れても、MSNのデータベース(4万件)で検索して表示してくれることもあります。
2)戻る
 これは、ネットサーフインして、次々と画面が変わったときに、直前に見た、画面に戻してくれます。大体ホームページには、中で戻るキーが書き込まれていますが、私はこちらを多用します。
3)進む
 これは戻るの逆です。戻ったあとに、前に戻るときに使います。
4)中止キー
 これはどこかのURLを見ようとして、時間がかかるので途中で終わりたいときなど、よく使います。時間の節約になります。
5)更新
 ホームページを更新しても、画面に反映しないときや、掲示板に書き込んだあとで、書き込んだ内容が出ないと気は、この更新ボタンを押します。
6)ホームボタン
 いろんな画面を見たあとで、最初に自分の設定したホームページに戻るときに、使います。結構多用します。
7)検索キー
 これは自分でホームページを保っていて、検索エンジンをまとめていますので、私自身はあまり使いません代表的な検索エンジンであるgooがでます。
8)メール
 これは自分でおもに使うメールソフトが立ち上がるように設定できます。購入時のままなら、アウトルックエクスプレスが立ち上がります。私はブラウザを立ち上げたら、直ちに、メールソフトを立ち上げます。最も常時接続ですから、ブラウザを通常は閉じていて、このメールソフトは立ち上げっぱなしで、5分おきに自動的に読み込むように設定しています。
7)その他
ソースの表示

 ホームページを作る際に勉強になるのは他人の作った、ホームページを見ることですが、気に入ったページがでたときに、画面上で、マウスを右クリックすると、ソースの表示が出ます。特別設定していないと、メモ帳が立ち上がり、h-無ページのhtml構文を見ることが出来ます。そのまま保存してもよいでしょうし、私はすべてコピーを押して秀丸にペーストします。
プロパテイ
 当該ページのURLを確認して、メーリングリストで引用する必要も、数多くあります。そういう場合は、同じく画面上で右クリックして、プロパテイをクリック、アドレス(URL)を確認できます。これをドラッグしてコピーして、メール本文に貼り付ければ完了です。私はあらかじめ文を編集することが多いので、あらかじめ秀丸などの適当なエディタを立ち上げて、そこに次々と必要なURLをペーストしていきます。
ホームページの内容も同様にコピーする必要があるときはマウスで必要部分をドラッグして、コピー、ペーストします。こういう操作を継続的にする時は、ウィンドウを2分割して、左半分をブラウザ、右半分をエディタとして、右画面からから左画面へとコピー操作を繰り返します。この文も現在エクスプローラーの昨日の確認のために、そのようにしてかいています。
名前をつけて画像を保存
 この機能も時々使います。ネット上のページから画像を落とすときには便利です。
経路の確認(tracertコマンド)
 HPの表示が遅いときに、データの経路を確認したいときがあります。MS-DOSにはいり、tracertコマンドを使えばできます。C:\windows>という画面になったら、C:\windows>tracert www.orth.or.jpでリターンで、私の HPまでの経路とその所要時間が3回計測した結果が出ます。ms(ミリ秒)です。
印刷結果が一枚に収まらないとき
 文字を最小にしてみる。印刷画面d用紙を横にしてみたり、余白を調整する。それでもだめならフレームごとに印刷するなどの方法もあります。
表の取り込み
 表の部分をコピーして、エクセルに貼り付けるだけです。結構きれいにいきます。
外国語の表示
 通常は英語以外の外国語は文字化けします。ツールメニューにwindows updateがあります。製品の更新を選び、多国語サポートから必要な言語をダウンロードすればよい。これでたとえばハングル文字等もきれいに表示されます。

種々のソフト
 動画関係やその他の一般的なものは割愛します。ちょっと変わったものを紹介します。
1)翻訳サービス
 米アミカイト
  多言語の対応しています。
excite「翻訳」
  ここは英和と和英です。
2)パスワード管理ソフト
  mair
だいぶん医療関係は、パスワードが多くなってきました。履歴を使うオートコンプリート機能や、相手側で、パスワードを保存することもできるところもあります。これらで大部分はすみますが、事前にパスワードをまとめて登録しておけるソフトです。
3)桜時計
インターネット上のタイムサーバーに接続して、パソコンの内蔵時計を修正する・一定の間隔で時刻を修正することもできる。
4)Dial-Up Watcher
ダイアルアップ接続料金の管理。

実際の使用方法
ネットサーフイン

 ブラウザはWWWを見るための基本的なソフトです。日常的に使う機能はそれほど多くはありません。すぐ習熟はするでしょう。またデータ加工するためには、他のエディタなどを併用する、テクニックも必要かと思います。医師が最初ネットをする動機は文献検索をしたいということが多いようです。たしかに、インターネットは巨大なデータベースですから、慣れない頃は、ネットサーフインをするだけで、満足するかもしれません。しかし、なれてくれば直ぐ分かることですが、案外ホームページを毎日更新するような刺激的な部屋は、まだ残念ながら、それほど多くはありません。実際上は、gooなどの検索エンジンを使用して、データベースそのものとして、使用することが多くなってくると思います。代表的な検索エンジンでのキーワードの絞り方になれることをおすすめいたします。
ネットワーク
 ネットをデータベースとして使用するのは、いわば個人的な孤独な作業です。しかしインターネットは、同時にネットワークでもあります。インターネットをデータベースとして使うだけでは、ネットの魅力の半分も使ってはいないという事になります。インターネットではホームページに現れる情報は、メーリングリストに流れている情報のほとんど、数%に過ぎないと感じます。現在は地域医師会のメーリングリストをはじめ、ありとあらゆる医療関係のメーリングリストが立ち上がっています。つてをたどればそのいくつかには直ぐ入会できます。日常の疑問や、問題などを、日本全国や地域の医師と毎日対話できるわけです。量が多いときもありますが、 毎日情報シャワーを浴びて、平板になりがちな日常の刺戟になることうけあいです。どうか数種のメーリングリストに積極的に参加して、発言していただければ幸いです。対話をしない限りは一人前のネットワーカーとはいえません。

まとめ
 インターネットをするにあたって、基本的なソフトであるブラウザについて考えてみました。あと1-2年で、ブロードバンドが整備され、回線スピードが速くなれば、動画や音声も、いまより楽におくれるようになります。テレビとの融合が始まります。インターネットの創世期は一段落し、いわばマスコミ化がはじまるわけです。しかしインターネットの基本はマスコミではなく、あくまでミニコミであり、人とのつながりです。ハードやソフトは道具にしか過ぎません。IT革命は文字通り、情報伝達技術の革命です。ネットでどういう人間関係を構築して、個人や組織を変えていくのか、実り多いものにするのかが、これからの普及にあたって問われているわけです。ブラウザとメールという、たった2つのソフトを、上手く使えば無限の可能性がありますし、使わなければ、つまらないものになります。あくまで各位の自覚にかかっているということかと思います。また普及すればするほど、より魅力を増します。周囲の方を積極的に誘ってください。
この文はネット上では***にあります。

参考文献
1)html入門
2)Nikkei Multimedia 第2回 インターネット・アクティブ・ユーザー調査全結果
3) Hotwired Japan ブラウザーの種類を知る
4) ブラウザによる特性!!
5)How Many Browsers?
6)ZDNN: 「第三のブラウザ」の今後のニーズは?
7)新ブラウザ「MSN Explorer」,標的はAOL
8)インターネットエクスプローラーVER5の使い方
9)Internet Explorer Product Downloads