八戸地域の医療提供体制

本田整形外科クリニック 本田忠
2008/12/13


はじめに
 「地域医療ナウ」と題して、地域医療に関する様々な話題を、連載します。医療の様々な問題、医師不足や医療安全、あるいは病気の話題など、多岐にわたる予定です。また内容は当紙面のほかに、医師会のホームページにも掲載します。


八戸地域の医療提供体制について
八戸地域医療圏とはなに
 県内は、二次保険医療圏として地理的、社会的条件により、6個に分けられます。「八戸地域医療圏」は、八戸市、おいらせ町、三戸町、五戸町、田子町、南部町、階上町、新郷村の1市6町1村で。人口は約35万人です。90%以上の患者さんが自域内で入院しています。また上十三地域と県外からの流入が多くなっています。50万人前後の健康を預かっている事になります。

八戸地域では医療機関はどれくらいあるの
 医療機関は、いわば地域医療を支えるハードウエアです。平成18年の県の統計では、病院は、病床数が20床以上の医療を提供する施設ですが、病院数は28件でベット数は4476ベット。診療所は、病床数が19床以下の医療を提供する施設ですが、206件で、その内有床診は55件で、ベット数848ベットです。県内で、人口10万対の病院数は全国より若干上回っています。診療所は、人口10万対の施設数は、一般診療所は全国平均を下回っています。

八戸地域で医師は何人いるの
 医師は、地域医療を支えるソフトウエアといえます。医師数は570名で人口10万あたり164.8名です。青森県全体では170.5名。全国平均では206.3名です。都市部への偏在が進み、地方における不足が深刻となっています。本県は全国と比較して人口10万対従事者数が82.6%(全国ワースト5位)と大きく下回っています。


参考図

青森県保険医療計画2008年より一部改変


参考文献
青森県保険医療計画2008年7月18日
http://www.pref.aomori.lg.jp/welfare/health/iryo_plan.html