八戸地域の患者さんのサポート体制その1

本田整形外科クリニック 本田忠
2008/12/13


地域完結医療
 地域の50万人の健康を支えるためには、「二次医療圏」を単位として、いわば「地域医療」を一つのシステムと考えて、チームで限られた医療資源を、より有効に活用して、様々な医療サービスを効率よく提供できるようにする必要があります。

かかりつけ医ってなに
 自分の健康状態の相談ができ日頃から信頼できる医師。専門性を持ち、より専門的な検査や治療が必要となれば、その病気にあった病院や専門医を紹介する医師のことです。医療資源の有効活用のためにも、ふだんは「かかりつけ医」に診察をうけましょう。

八戸の夜間救急体制はどうなっているの
 地域において夜間診療体制の充実が望まれますが、無床開業医の増加、高齢化、診療科の偏在もあり「時間外診療」の負担増や安全対策も大変です。八戸の夜間救急体制は他地区に比べて充実しています。実績では夜間急病センター等を受診している患者さんは、病院を訪れる患者さんよりも多い。

地域医療連携ってなに
 病院と診療所の連携を病診連携、診療所同士の連携を診診連携といいます。かかりつけ医と地域の病院がスムースな連携を取りながら、地域の皆様に安心できる医療を提供することをめざす。地域の開業医と病院が医療情報を共有することで、的確な医療を提供し、無駄な待ち時間や検査の繰り返しなどを省くシステムです。

地域連携パスってなに
 急性期から慢性期に至る医療機関の連携パス(医療連携クリティカルパス)を地域まで延長し、保健・福祉のサービスを連動させるもの。二次保健医療圏を対象として実施する。青森県でも平成17年に「地域連携パス標準化モデル」事業が行われ、平成18年度診療報酬改定においてパスに対する保険点数が新設されました。大腿骨頚部骨折と脳卒中ですが、順次拡大される予定です。しかし機能の異なる施設同士の情報共有を目的とする連携パス作成は容易ではありません。

地域における連携機能のより一層の充実が必要
 現在全国で様々な試みが多様な疾患で行われています。いろいろな疾患で行われていますが、地域のニーズに併せて順次導入していく必要があると思われます。



青森県保険医療計画2008年より一部改変


参考文献
厚労省(地域連携クリティカルパス等)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/09/dl/s0920-8c06.pdf