青森県の必要医師数

本田整形外科クリニック　本田忠2010/12/22

	人口10 万人当たりの青森県の医療施設従事医師数は184.1人で全国ワースト５位です。ほとんどの診療科で全国平均（人口10 万対）を下回っています。麻酔科などの特定診療科での医師不足が深刻です。病院等における必要医師数実態調査（厚労省）が2010年6月に実施されました。これは全国の病院8683施設及び分娩取扱い診療所1579施設の計10262施設に対するアンケートで回答率は84.8％です。初の調査で網羅的な物です。
	青森県は必要求人医師数は335名で全国で第３位：2010年6月1日現在 　全体では必要求人医師数は、18288人であり、現員医師数の1,11倍。倍率が高い都道府県は、島根県1.24倍、岩手県1.23倍、青森県1.22倍で、青森県は全国第三位となっています。 青森県：依頼数123施設。回収率87.8% 青森県の現在の医師数 1,520人 必要求人医師数 335人(1.22倍) 必要医師数 484人(1.32倍)
	二次医療県別必要医師数 　三市、特に八戸地域の136人と青森地域の98人が目立ちます。 　　　　　　　 　　 　　 　　 　 青森県 　現在 必要医師数 求人医師数 全県 1,520.5 484.3 335.8 津軽地域 557.1 79.4 52.2 八戸地域 365.5 136.9 113.6 青森地域 328.0 98.6 72.6 西北五地域 83.0 50.6 16.6 上十三地域 122.8 53.9 45.9 下北地域 64.2 65.0 （単位：人）
	診療科別必要医師数 　青森県は全部の科が少ないわけですが、特に内科と精神科、外科、整形外科、麻酔科が必要とされています。 青森県 内科 精神科 外科 整形外科 麻酔科 小児科 産婦人科 脳神経外科 泌尿器科 放射線科 484.3 72.5 40.5 37.7 37.2 31.2 26.2 25.3 21.3 20.5 17.2 （求人+非求人）（正規雇用+短時間正規雇用+非常勤）（二次医療圏別） （単位：人）
	八戸地域では全体であと136人必要です。麻酔科の不足は問題です。 八戸地域 内科 整形外科 精神科 麻酔科 小児科 産婦人科 外科 耳鼻科 136.9 20.8 15.0 11.5 9.2 9.0 8.0 7.4 6.6 （単位：人）
	用語について 必要医師数：医療機関が担うべき診療機能を維持するために確保しなければならない医師数※ 初期臨床研修医は調査の対象外 必要求人医師数；必要医師数のうち、調査時点において、求人しているにもかかわらず充足されていない医師数 必要非求人医師数；必要医師数のうち、調査時点において、求人していない医師数
	参考 平成２０年（２００８）医師・歯科医師・薬剤師調査の概況 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/08/index.html 病院等における必要医師数実態調査（平成２２年９月２９日） http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=155989 青森県保健医療計画 http://www.pref.aomori.lg.jp/welfare/health/iryo_plan.html