医療の地産地消度が下がります


本田整形外科クリニック 本田忠2012/6/8


二次医療圏の整理統合について
 国は、現在、二次医療圏として、青森県内を6地域に分けて、医療を地域内でいわば「地産地消」できるように整備しています。しかし交通網の整備、医師不足、医療の合理化計画のために、地産地消度の低い3地域を統合して青森県を「青森」、「津軽」、「八戸」の3つか、あるいは「下北」を、のこした4つに統合する案が国の審議会レベルで出てきました。
医療計画の見直し等に関する検討会の答申内容
 一定の人口規模(概ね20万人未満)の二次医療圏について、医療の需給状況を踏まえ、入院医療を一体の区域として提供できているか検証し、特に流入患者割合が20%未満、流出患者割合が20%以上であった場合は、設定の見直しを検討する。青森県で現在、該当するのは「西北五」地域、「上十三」地域、「下北」地域の3地域です。
患者さんにとっての利便性の低下です
 正式に決定されれば、県としては今後、答申に対する具体的対応が求められることになるでしょう。これは、二次医療圏の合併、広域化です。具体的には急性期医療を担う自治体病院の統廃合として示されます。町村レベルの病院がベットがなくなり、診療所化します。県内の自治体病院の統廃合が、現在進行中の西北のみらず他地区でも進行する可能性があります。青森県は御存知のごとく豪雪地帯も多い。高速道路をはじめ道路網がいかに整備されても、冬は移動範囲は限られます。町村レベルで病院がなくなれば、町村の方々は、入院は なかなかしがたいことになります。統廃合により町村レベルでは「地産地消」度はより下がりますから、厳しいことになりそうです。



第9回医療計画の見直し等に関する検討会資料より引用


・第9回医療計画の見直し等に関する検討会資料
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=173315
青森県の二次医療圏
http://www.orth.or.jp/Isikai/2008/now/nizi2010.html
青森県の公的病院
http://www.orth.or.jp/Isikai/2008/now/kouteki2010.html
再編計画
http://www.orth.or.jp/Isikai/2008/now/saihen.html