神経根ブロックsrg

 

腰に針を刺すといわれた

腰部神経根ブロック(SRB)

Q「下肢の痛み、しびれが出て困るのですが。特に歩くとつらいようです
薬をのんだり腰椎牽引を行なってもなおりません」
A「腰部神経根ブロックを行ないます」


どういう治療か

どういう方に行なうか

実際の手順

効果判定

その他の注意 副作用など

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どういう治療か

lumbar model

腰の神経は左右に5ー6対あります。これを神経根といいます。通常は そのうちの1ー2本が犯されているわけです。その神経根に直接針を刺して 痛み止めを注入するのが神経根ブロックです。

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どういう方に行なうか

腰椎椎間板ヘルニア(若年者)や、腰部脊柱管狭窄症(高齢者,特に男性)の下肢のしびれや耐え難い痛みのあるかた。
他の治療、たとえば、薬の内服、牽引、血管注射などでなおらない人
下肢が痛くて歩けないなど、症状の強い人。

hernia 1hernia2
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実際の手順

MRI検査
我々、専門家は、診察だけで、悪い部位は、ほぼわかりますが、
MRI(核磁気共鳴法)で悪いところを、より正確に確認します。
犯されている神経根が、正確に診断できないと、ブロックできません
そのために、MRIをあらかじめ行ないます。
神経根ブロック
A)日時を予約します(痛い方が多いので、出来るだけ早くします。
B)イメージ下に、腰の骨を見ながら、神経根に針を当てます。
  神経は、レントゲンには写りませんから、すこし探します。
  針があたれば、下肢に激痛が走ります。それがあたった証拠です。
C)針より、痛み止めを注入します。最初麻酔がきくまで、5ー6秒
  痛いときがありますが、すぐ楽になります。
D)1ー2時間、あたった神経根は完全に麻痺します。下肢に力が入
 らないときがあります。必要なら、1ー2時間、安静にしていって
 ください。高齢の方は、必ずつきそいの方と来てください。
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効果判定

必ず、ブロック直後と、次日に、効果をおききします。
    下肢のどの場所に、痛みがはしったか、あるいはブロックして、
     いつもの痛みが一時だけでも、全部楽になったか、良く覚えておくこと
   あるいは、ブロック前後で、効果がまったくなかった部位はないか。
解説
   神経根は6個あり、その1本、1本が、下肢の特定の場所の、筋肉
   と、皮膚の知覚を支配しています。
   従って、1本の神経根をブロックすれば、その神経根に支配される
  特定の部位に、痛みが走り、麻酔されます。
   通常は犯されるのが、1本のみですが、2ー3本、犯される人も数
   多くいます(特に高齢者)。その場合、1本ずつブロックしていき
   ます。
   ブロックした神経根が、犯された神経根と異なる場合もあります。
   その場合は、当然いつもと違う場所に痛みが走ります。またブロ
   ック後も、痛みは変りません。
   また、2本同時に犯されている場合は、1本で一部の場所は良くな
   ったが、他のの部位は残ったという事になります。
あなたにおききしたとき、当方が困るのは、こういう表現です。
   「ブロックしたけれども、痛みは楽にならなかった。」
    考えられるのは2つのケースです
    1)悪い神経根にはブロックしたけれども、犯された程度が、高度
     で、神経根ブロックが効果がなかった。
    2)悪い神経根とは別な神経根をブロックした。
この2つを区別するためには、どうすればよいか。
  下肢痛の場合、下肢の特定の場所が痛いはずです。最初のケースの
  時は、元に戻ったにしても、短時間は改善するはずです。後の場合は
  犯されている神経根と違う神経にブロックしたわけですから、いつ
  もと違う場所に、痛みが走るはずですし、ブロック前後で、犯され
  ている神経とは、違う場所が麻酔されるわけですから、痛い場所に
  はブロック前後でまったく効果がないはずです。    
  ポイントは、痛みの場所です。下肢のどの部分に痛みがあ
  るか、あるいは楽になったか。痛みの程度ではありません。どうか
  その辺が分かるように、表現してください

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その他の注意

疼痛性ショック
    下肢の知覚と運動を支配する神経根に、直接針を刺すわけです
   から、針があたった瞬間は、かなり痛いです。まれにショックが
   起ります。
    予防は十分にします。あまり心配はいりません。
下肢の脱力
    これはブロックの効果があった証拠です。いずれ改善します
    ただ車の運転は注意してください。
ただ麻酔するだけでないか?
 健康相談のときに神経根ブロックについて、ただ麻酔するだけで、
直すわけではないではないかといった方がいます。ブロックの効果は麻酔と
炎症を押さえる役目があります。ブロックの効果は麻酔効果だけではありません

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